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八月は冷たい城
ハチガツハツメタイシロ
- 著: 恩田 陸

夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。
毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。
ともに城を訪れたのは、二年ぶりに再会した幼馴染みの卓也(たくや)、大柄でおっとりと話す耕介(こうすけ)、唯一、かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正(ゆきまさ)だ。
到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。
少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、三回鐘が鳴るのを聞きお地蔵様のもとへ向かった光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。
閉ざされた城で、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……?
彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。
短くせつない「夏」が終わる。
ⒸRiku Onda
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書誌情報
紙版
発売日
2018年10月24日
ISBN
9784065130223
判型
A6
価格
定価:660円(本体600円)
ページ数
192ページ
シリーズ
講談社タイガ
電子版
発売日
2018年10月24日
JDCN
06A0000000000059287A
初出
本書は2016年12月に小社より「ミステリーランド」シリーズの単行本として刊行されました。
著者紹介
著: 恩田 陸(オンダ リク)
宮城県生れ。早稲田大学卒。 1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木賞と第14回本屋大賞を受賞。