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うかれ十郎兵衛
ウカレジュウロベエ
- 著: 吉森 大祐

蔦重の最高傑作「東洲斎写楽」はなぜ一瞬にして消えたのか?
喜多川歌麿、東洲斎写楽、恋川春町、山東京伝、曲亭馬琴……鋭い閃きと大胆な企てで時代を切り開いた稀代の出版プロデューサー・蔦屋重三郎が世に送り出した戯作者や絵師たち。江戸の精華として誰もが知る彼らの人生の栄光と悲哀を描いた連作短編集。
寛政六年、奢侈禁止令によって客足が遠退き、破綻の危機に瀕した芝居町。立て直しのために芝居小屋「都座」の座主・都伝内が白羽の矢を立てたのは蔦屋重三郎だった。同じく奢侈禁止令の影響でさびれていた吉原遊郭を、無名の絵師だった喜多川歌麿を起用して花魁の錦絵を描かせ、評判を高めて再興した手腕を買われたのだ。苦慮する蔦重は、都伝内が上方から迎えた人気作者・並木五瓶の話を聞き、書見台に散らばる走り書きに目をつける――。
「最後の機会を与えましょう――。もし、あなたが、本気で絵に取り組もうという覚悟と気組があるのならば」
『ぴりりと可楽!』で第三回細谷正充賞を受賞した著者の新作、早くも登場!
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目次
美女礼讃
桔梗屋の女房
木挽町の絵師
白縫姫奇譚
うかれ十郎兵衛
書誌情報
紙版
発売日
2021年04月26日
ISBN
9784065228302
判型
四六変型
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
242ページ
初出
「白縫姫奇譚」…「小説現代」2020年5月号、「桔梗屋の女房」…「小説現代」2020年10月号、「美女礼讃」「木挽町の絵師」「うかれ十郎兵衛」は書き下ろし。
収録作品
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作品名初出
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作品名
美女礼讃
初出
書き下ろし
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作品名
桔梗屋の女房
初出
『小説現代』2020年10月号
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作品名
木挽町の絵師
初出
書き下ろし
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作品名
白縫姫奇譚
初出
『小説現代』2020年5月号
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作品名
うかれ十郎兵衛
初出
書き下ろし
著者紹介
吉森大祐(よしもり・だいすけ) 1968年7月7日東京都文京区生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。大学時代より小説を書き始めるも、93年に某電機メーカーに入社。四〇代半ばにまた小説を書き出し、2017年『幕末ダウンタウン』で小説現代長編新人賞を受賞する。著書に『逃げろ、手志朗』『ぴりりと可楽!』がある。