沖縄　いつもの家族ごはん　急がない、競わない、癒しの暮らし方

沖縄家庭料理のレシピ、沖縄の普通の人の普段の暮らしの尊さを16人の家族料理と生き方を通して伝える本。沖縄の豚やこんにゃく、島豆腐等を煮込んだ「煮付け」という料理の起源は重箱料理の活用法なのだそう。
さらにその煮付けを潰して（プットゥルーという調理法）、赤ちゃんの離乳食にする。重箱の中身を無駄にしない使い回し方や、高温多湿で冷蔵庫のない時代の食べ物の保存法。
沖縄の人には、日本人が忘れかけている暮らしの知恵や、土地や先祖、親族を大切にする心が残っている。これは日本や世界へ誇れるもので、それをありのままに伝えたい。戦禍で人生に傷を負った人も、日々の食と生活を支えに懸命にそして楽しんで生きている。
その暮らし方は、これからの日本人の生きるヒントや癒しに繋がるはず。
元々沖縄で生まれた人、都会から移住した女優、戦争で親がわからない人、文通から嫁いだ人、沖縄本島ではなく、離島に暮らす人。沖縄ならではの神に仕える人、それぞれが豪華でなくても豊かで落ち着いた生活を営んでいる。
それぞれの日常料理と、たどってきた人生から「本当に豊かな人生」のヒントを見出せる一冊です。

帯はミュージシャン　宮沢和史さん

沖縄のお料理はもちろんのこと
その料理人が歩んだ物語まで
お召し上がりください　　宮沢和史

Ⓒ田中　えり

目次

はじめに
我喜屋若子さんちのソーミンタシヤー
外間恵さんちのスーチカーサラダ
コラム　古いものの良さを知る
古川順子さんちの沖縄そば
真栄田笑美子さんちのチーイリチー
平良るい子さんちのチムシンジ
コラム　火の神　ヒヌカン
吉本多香美さんちの島ハーブと雑穀のライスサラダ
東田千治さんちのオオタニワタリの炒め物
親盛美智子さんちのまんず
上原友子さんちの糸満アンマー蒲鉾
コラム　オリオンビアフェスト
當原直子さんちのヒラヤーチー
崎山千代子さんちのウブサー
森根初枝さんちのソーミン汁
又吉妙子さんちの人参シリシリ
コラム　もずく採り
松尾梨奈さんちの煮付け
玉城千代子さん　紀子さんちのイナムドゥチとジューシー
與那覇有羽さんちのカシジェーの和え物
取材後記
あとがき　「私と家族」

書誌情報

紙版

• 発売日: 2022年10月17日
• ISBN: 9784065294949
• 判型: A5
• 価格: 定価：1,430円（本体1,300円）
• ページ数: 160ページ

電子版

• 発売日: 2022年10月14日
• JDCN: 06A0000000000550477M

著者紹介

著・写真： 田中　えり（タナカ　エリ）

1969年大阪生まれ、東京育ち。 　学習院大学卒業後、客室乗務員として日本全国を飛び回る中、 沖縄が好きで、2008年に家族（夫と愛犬）と移住。 琉球料理教室に通い、公設市場の案内を手伝ったりと、沖縄・琉球料理、またその歴史や文化に触れていく。　また地元ウエブマガジンのフォトライターとして、飲食店や琉球文化、イベント等を多く取材。2019年に独立。取材・原稿執筆の傍らドゥジンという琉球伝統衣装の撮影や、オンライン（沖縄）料理教室、レシピ開発、出版コンサルティングなどを行う。