
マイページに作品情報をお届け!
風俗画入門
フウゾクガニュウモン
- 著: 辻 惟雄

古代から近代まで、人々の暮らしや心情を映し出す風俗画は、壁画、絵巻、屏風、浮世絵、漫画、落書など、様々な形で残されてきた。中国の影響から独立、展開し、近世に花開くその歴史は、高松塚古墳壁画から鳥獣戯画、洛中洛外図屏風、見返り美人図、北斎漫画までをも包み込む。古代の落書の精神は平安時代の絵巻に昇華し、仏教的な厭世観(憂世)は刹那主義的な現世肯定の精神(浮世)に受け継がれている。
日本美術史の第一人者が語り尽くす、類いまれな戯画全史。カラー図版多数掲載!
【目次】
第一章 風俗画の東西
第二章 唐美人の移入
第三章 やまと絵の風俗画
第四章 鎌倉、室町時代
第五章 戦国から桃山へ
第六章 桃山風俗画の満開
第七章 初期風俗画の爛熟
第八章 風俗画としての浮世絵
あとがき
学術文庫版あとがき
参考文献
ⒸNobuo Tsuji
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
2024年02月15日
ISBN
9784065343876
判型
A6
価格
定価:1,408円(本体1,280円)
通巻番号
2807
ページ数
192ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2024年02月14日
JDCN
06A0000000000757687T
初出
本書の原本『風俗画入門』は1986年に小学館から刊行されました。
著者紹介
著: 辻 惟雄(ツジ ノブオ)
1932年愛知県生まれ。東京大学文学部美術史学科卒業。東京大学大学院博士課程中退。美術史家。東北大学教授、東京大学教授、多摩美術大学学長、千葉市美術館館長、MIHO MUSEUM館長などを歴任。現在、東京大学、多摩美術大学名誉教授、MIHO MUSEUM顧問。 主な著書に、『奇想の系譜』『奇想の図譜』(ともにちくま学芸文庫)、『日本美術の歴史』(東京大学出版会)、『奇想の発見:ある美術史家の回想』(新潮社)、『辻惟雄集』(岩波書店、全六巻)、『若冲』(講談社学術文庫)ほか。