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憲法改正のオモテとウラ
ケンポウカイセイノオモテトウラ
- 著: 舛添 要一

【憲法改正とは「政治」そのものである】参議院の圧力、省庁の縄張り争い、政官業癒着勢力の暗躍……。小泉政権時に「新憲法起草委員会」事務局次長を務めた著者がはじめて明かす、改正議論の舞台裏。前文に歴史観や思想は必要なの? 天皇を元首ごときにしていいの? 憲法改正を利用して、既得権益を守ろうとする省庁や族議員が存在する!
【憲法改正とは「政治」そのものである】
参議院の圧力、省庁の縄張り争い、
政官業癒着勢力の暗躍……。
小泉政権時に「新憲法起草委員会」事務局次長を務めた
著者がはじめて明かす、改正議論の舞台裏。
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前文に歴史観や思想は必要なの?
天皇を元首ごときにしていいの?
憲法改正を利用して、既得権益を守ろうとする
省庁や族議員が存在する!
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〈本書の主な内容〉
第1章 参議院への配慮と自民党内の政治力学
・ 改正論議の裏で繰り広げられた権力闘争
・ 読売新聞にスクープさせる「暴挙」
・ 「こんなふざけた案は絶対に認めない」
・ 秘密を守れない政治家たち
・ 反発する参議院への配慮と自民党内力学 ほか
第2章 どうすれば国民に支持されるかを考える
・ 安倍氏が全面書き換えを主張した理由
・ 前文に価値観はそぐわない
・ 天皇は元首なのか
・ 「元首ごときにするには畏れ多い」という意見
・ 自衛軍か国防軍か
・ 目先の問題解決策を憲法に求めてはならない
・ 「個人」の重要性をわかっていない「第2次草案」
・ 封殺された一院制論
・ ポピュリズムの危険性が高い首相公選制
・ 最高法規を愚弄する行為
・ 財務省 vs. 総務省
・ 理論武装させられた族議員によるバトル ほか
第3章 政治の荒波に翻弄された条文化作業
・ 諮問会議メンバーを固辞する学者たち
・ これが政治力学
・ 「総理は今、それどころではないんだ」
・ 失敗に終わった「軽井沢工作」
・ 自然描写や歴史に触れるのは中国憲法と同じ ほか
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目次
第1章 参議院への配慮と自民党内の政治力学
1 1982年の自民党憲法調査会報告
2 2003~04年の憲法改正プロジェクトチーム
3 2004年の憲法改正案起草委員会
4 2005年の新憲法起草委員会発足
第2章 どうすれば国民に支持されるかを考える
1 前文:歴史観や思想を書き込むのか
2 天皇:「お考え」を忖度しながら議論すべき
3 安全保障及び非常事態:世界が注目する9条改正
4 国民の権利及び義務:「立憲主義」を知らない議員たち
5 統治機構:二院制を維持するか一院制にするか
6 財政、地方自治、改正:既得権益を巡る省庁・族議員の熾烈な争い
第3章 政治の荒波に翻弄された条文化作業
1 独りよがりの案を作っても相手にされない
2 憲法改正より政局を優先させた人たち
3 そして大勲位の私案は却下された
現行日本国憲法および自民党「第1次」「第2次」草案対照つき
書誌情報
紙版
発売日
2014年02月19日
ISBN
9784062882514
判型
新書
価格
定価:990円(本体900円)
通巻番号
2251
ページ数
328ページ
シリーズ
講談社現代新書
電子版
発売日
2014年02月21日
JDCN
0628825100100011000V
著者紹介
舛添要一(ますぞえ・よういち) 1948年福岡県北九州市生まれ。東京大学法学部政治学科卒業、東京大学教養学部政治学助教授などを経て、舛添政治経済研究所所長。2001年に自民党から参議院選出馬、初当選。05年、小泉純一郎政権時に自民党新憲法起草委員会の事務局次長として、「新憲法草案」(自民党「第一次草案」)の策定に携わる。安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の各政権で厚生労働大臣を務めたが、10年4月離党し、新党改革を旗揚げ。2013年7月まで同代表。『日本政府のメルトダウン』『世の中への扉 よくわかる政治』(いずれも講談社刊)など著書多数。