「書」と漢字

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ショトカンジ

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聖徳太子、光明皇后、弘法大師……。時代を代表する名筆は、王義之、欧陽詢等中国の書法とどうとり組んだのか。造形性という視点から、書道史上に残る謎を解き明かし、和様書法の創始者小野道風に到る道を探る。

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「書」と漢字
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「書」と漢字

発売日:2010年11月12日

聖徳太子、光明皇后、空海、小野道風……名筆は、いかにして生まれたか!? 日本書道史上の逸品中の逸品の謎を、精緻に解き明かした力作。 「三経義疏」は聖徳太子の自筆か。正倉院に蔵された書のなりたちとは。空海の最高傑作「風信帖」の理念。天才児・小野道風の感性――漢字が日本に伝わり機能しはじめる飛鳥時代から、本格的に和様が完成される平安中期まで、書法にこめられた造形性とはどのようなものだったか。書道史上に残る逸品を解析しつつ、書と漢字の受容と展開をあとづける。 本書はそのような新しい学問の傾向に感化を受けながら、大陸から日本に漢字が伝えられ、それを日本がどのように受け入れ、さらに日本人の感性に適合させていったかということを、とくに造形の面に視点を置いて述べたものである。   漢字のもつ基本的な造形に、毛筆を通じた豊かな表現性が加わり、書の歴史は形成されていった。漢字がなければ書は生まれなかったし、毛筆がなくても書にはならなかっただろう。もとより日本がなくては、和様の書法は生まれるべくもなかったことをあえて述べて、これから本論に入ることにしよう。――<本書「序章」より>

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