ルイズ―父に貰いし名は―
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ルイズ 父に貰いし名は

ルイズチチニモライシナハ

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虐殺された大杉栄、伊藤野枝の遺児の青春と自立を追う。「主義者の子」という重い十字架を背負いながら、1人の女として自己を確立していく軌跡を、克明な取材で綴った感動の記録。単なる人間ドラマで終わらない、昭和という時代を明らかにする生きた証言がある。第4回講談社ノンフィクション賞受賞作!

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ルイズ 父に貰いし名は
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ルイズ 父に貰いし名は

発売日:2011年09月10日

講談社ノンフィクション賞! 運命の子から、自立した人へ事実に肉迫する記録者の目が人と時代を照射する 国家権力によって虐殺されたアナキスト大杉栄と伊藤野枝。父母の遺骨を前に無邪気にはしゃいでいた末娘のルイズは、父の名づけた革命家の名と“主義者の子”の十字架を背負い、戦前戦後を平凡に生きた。そして、やがて訪れた、一人の自立した人間としての目覚め。一年六ヵ月に亘る聞き取りと事実に肉迫する記録者の視線が、一女性の人生と昭和という時代を鮮やかに照射する。講談社ノンフィクション賞受賞作。 鎌田 慧 この作品のサブタイトルが、「父に貰いし名は」と題されているのは、せっかく両親がつけた革命的な名前を、改名させた社会の圧迫への抗議がこめられている。(略)留意子がルイにもどるまでの喘ぎが、この作品の重い通低音となっているのだが、苦難の生活のなかから、彼女はしだいに両親の活動を意識するようになり、それをすこしでも引き受けようとする。さわやかに自立の道を歩きはじめたルイと出会った著者の感動が、熱烈な取材交渉と長期のインタビューとなって、ここに結実した。――<「解説」より> ※本書は『松下竜一 その仕事17 ルイズ――父に貰いし名は』(平成十二年三月、河出書房新社刊)を底本としました。

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