笠雲
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カサグモクモ

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大政、富士のお山が喧嘩の相手ずら。 維新後、侠客の名を捨てて市中取締役となった清水次郎長。囚人を使役することに抵抗を感じながらも、一の子分・大兵(たいひょう)政五郎は富士山麓の開墾地に赴く。 山本周五郎賞候補の新鋭が描く大侠客の晩年。 次郎長は頬をゆるめた。 「おみゃあ変わったな。昔は向こう見ずだった。真先に長槍をつかんだ……」(中略) 変わったのは自分ではないと、政五郎は思った。喧嘩なら簡単だ。死ぬか生きるか、勝つか負けるか、それだけである。熱くなればそれでよかった。ところが今はもう喧嘩に駆り出されることはない。自分ではなくまわりが変わったのである。――(本文より)

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発売日:2004年09月14日

明治維新後、富士山麓の開拓にのりだした清水次郎長。一の子分の大政こと政五郎は新時代の中で「夏火鉢」扱いに甘んじていたが、現場を任され一筋縄ではいかない男どもをまとめあげてゆく。だが動員された囚人の脱走騒ぎに続き、古参の子分・相撲常(すもうつね)が変死。事件のからくりに気づいた政五郎の怒りが爆発する(講談社文庫) 維新後の次郎長一家 大政(おおまさ)、最後の大喧嘩!! 明治維新後、富士山麓の開拓にのりだした清水次郎長。一の子分の大政こと政五郎は新時代の中で「夏火鉢」扱いに甘んじていたが、現場を任され一筋縄ではいかない男どもをまとめあげてゆく。だが動員された囚人の脱走騒ぎに続き、古参の子分・相撲常(すもうつね)が変死。事件のからくりに気づいた政五郎の怒りが爆発する!

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