
電子あり
帰りたかった家
カエリタカッタウチイエ
マイページに作品情報をお届け!
書下ろし長篇エッセイ『小石川の家』続篇 父の死は、母には安堵感、私には悲しさを残した。あの雪の夕暮れから五年の歳月は、母にどんな苛酷な生活をさせたか、その切っ掛けを作ったのは私であり、父の優柔不断な生活と結核という病気であった。祖父の言う弱即悪愚即悪はそれを正確に指摘し、どんな言いわけも出来ない。離婚という再び逢うことのない手続き以外に方法は無かったのだ。――本文より
TOPICS

最新刊情報
帰りたかった家
発売日:2000年02月15日
10歳で経験した両親の離婚。その3年後に訪れた父の死は「母には安堵感、私には悲しさ」を残した。厳格な祖父露伴、母文と暮した逃れようのない小石川の家。そして優しい父が待つ、ひたすら帰りたいと願ったもうひとつの幼い日の家。気品溢れる文章で、昭和初期の東京の息づかいとともに綴る自伝的長編エッセイ。(講談社文庫) 優しかった父への思慕、母との絆。 祖父幸田露伴、母文、そして短かった父との日々を綴る自伝的エッセイ。 10歳で経験した両親の離婚。その3年後に訪れた父の死は「母には安堵感、私には悲しさ」を残した。厳格な祖父露伴、母文と暮した逃れようのない小石川の家。そして優しい父が待つ、ひたすら帰りたいと願ったもうひとつの幼い日の家。気品溢れる文章で、昭和初期の東京の息づかいとともに綴る自伝的長編エッセイ。