
銀色の鈴
ギンイロノスズ
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身辺の移り変わりをユーモアとペーソスで綴った名短篇集 前妻の死から再婚までを淡々と綴った表題作、戦時下、疎開先での教員体験をユーモラスに描いた「古い編上靴」――これら世評の高い<大寺さん>シリーズほか、伯母の家の凋落に時代の変遷を重ねる「小径」、戦前の良き時代の交友を哀惜の情をもって語る「昔の仲間」など、7作品を収録。滋味あふれる洗練された筆致で、ほのぼのと温かい独特の世界を創り出した「小沼文学」中期の代表的作品集。 清水良典 小沼の小説においては、「可笑しい」をはじめとする「驚いた」「吃驚した」「閉口した」といった心的印象の結語は、心理の簡潔な表示というよりも、ほとんど「心理」を封印している。同時にそれはまったく別の経路から、心があふれ出す出口なのである。ことに「可笑しい」は、小沼らしさを象徴している言葉である。――<「解説」より>
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銀色の鈴
発売日:2010年12月12日
身辺の移り変わりをユーモアとペーソスで綴った名短篇集 前妻の死から再婚までを淡々と綴った表題作、戦時下、疎開先での教員体験をユーモラスに描いた「古い編上靴」――これら世評の高い<大寺さん>シリーズほか、伯母の家の凋落に時代の変遷を重ねる「小径」、戦前の良き時代の交友を哀惜の情をもって語る「昔の仲間」など、7作品を収録。滋味あふれる洗練された筆致で、ほのぼのと温かい独特の世界を創り出した「小沼文学」中期の代表的作品集。 清水良典 小沼の小説においては、「可笑しい」をはじめとする「驚いた」「吃驚した」「閉口した」といった心的印象の結語は、心理の簡潔な表示というよりも、ほとんど「心理」を封印している。同時にそれはまったく別の経路から、心があふれ出す出口なのである。ことに「可笑しい」は、小沼らしさを象徴している言葉である。――<「解説」より>