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小石川の家
コイシカワノウチイエ
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芸術選奨文部大臣賞受賞作。 祖父幸田露伴、母文と共に暮らした10年──。忘れかけていた懐かしく大切なものと優しく清々しい心が甦る書下ろし長篇エッセイ。 人とのつながりは常に愛憎ともにあると母は言っていた。それを悟らせたのは祖父であろう。堪え得たものだけが知るところである。愛という、この美しく人を和ませ、慕わせ迷わせもする言葉の極まった姿に対して、私はあまりに弱くて幼くて思考及ばず、畏れだけを得たと思う。――本文“愛”より
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小石川の家
発売日:1998年04月15日
昭和13年幸田文は離婚し、娘の玉を連れ青々と椋(むく)の枝がはる露伴の小石川の家に戻った。万事に愚かさを嫌う祖父の小言の嵐は9つの孫にも容赦なかった。祖父の手前蹴とばしても書初めを教える母。「2度はご免蒙りたい」10年の歳月をクールにユーモラスに綴り、晩年の露伴、文の姿を懐かしく匂い立たせる。(講談社文庫) 祖父 幸田露伴、母 文との日々(芸術選奨文部大臣賞) 昭和13年幸田文は離婚し、娘の玉を連れ青々と椋(むく)の枝がはる露伴の小石川の家に戻った。万事に愚かさを嫌う祖父の小言の嵐は9つの孫にも容赦なかった。祖父の手前蹴とばしても書初めを教える母。「2度はご免蒙りたい」10年の歳月をクールにユーモラスに綴り、晩年の露伴、文の姿を懐かしく匂い立たせる。