
青春の終焉
セイシュンノシュウエン
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鮮やかな謎解き! 「青春」をキーワードに現代文学を読み解く。 「身体の零度」で読売文学賞受賞の人気の文芸評論家が佐藤春夫、中村光夫、三島由紀夫の論争、ドストエフスキー、太宰治から村上龍まで鮮やかに本質を解明する。
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青春の終焉
発売日:2012年04月11日
かつて人生の核心は青春にほかならなかった! 三島由紀夫、夏目漱石、小林秀雄、ドストエフスキー、太宰治らから滝沢馬琴に遡り、村上龍、村上春樹へ。 近代日本の文学と思想を、鮮やかに解析する! 小林秀雄は、なぜ、青春にこだわらなければならなかったのか。秀逸な小林論でありながらそこにとどまらず、近代日本の文学・思想を博捜し、さらには江戸時代までさかのぼってスリリングに展開する画期的文芸評論。「日本近代文学は青春という病の軌跡にほかならない。その視点に立ってひとつの歴史が語られなければならないと考えた」著者の会心作。 これが、小林秀雄と中原中也が強いこだわりを見せた青春という言葉の沿革である。新しく生み出された言葉が、人の生き方を支配するまでにいたったのだ。さらに文学をまで支配するにいたった。それこそが日本近代文学の実質であるとさえ考えられるにいたったのである。しかし、(略)学生反乱の年として知られる1968年、おそらくその最後の輝き、爆発するような輝きを残して、この言葉は消えていった。なぜか。――<本書「はしがき」より>