〈世界史〉の哲学 現代篇1 フロイトからファシズムへ
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世界史の哲学 現代篇

セカイシノテツガク ゲンダイヘン

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 今回われわれは、「近代篇」で見出した、西洋近代を成り立たせているメカニズムーーとりわけ「宗教としての資本主義」ーーの最終的な結果として、精神のエディプス的な構造がもたらされている、ということを示してきた。エディプス・コンプレックスの理論は、一九世紀近代を成り立たせていた諸契機が諸契機が結集することで生まれたものだ。この点を明らかにしたことには実は、さらなる狙いがある。この後、フロイトの理論に、とてつもなく大きな転回が生ずる。このことは、近代の後に、そして近代の延長線上に大きな断絶が現れることを示唆している。この断絶こそが「現代篇」の主題となる。(第1章より)

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〈世界史〉の哲学 現代篇2 アメリカというなぞ
最新刊情報

〈世界史〉の哲学 現代篇2 アメリカというなぞ
05月29日発売予定

発売日:2025年05月29日

近代の後に、そして近代の延長線上に大きな断絶が現れることを主題とした「現代篇1」ではフロイトからファシズムまでを論じた。次に探求すべきは「アメリカ」なるものの歴史的な意味は何かである。 熱心なキリスト教国でありながら冒涜的なまでに世俗的、平等を強く唱えながら差別的人種主義が根深く残る。トランプが体現する逆説のアメリカ。どう成立し、いかなる論理と原理によって存立しているのか? アメリカ的なものへの過激な批判者ハイデガーがどうしてナチスに加担したのか、という問いから考察していく。

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