はじめての伝記えほん ナイチンゲール

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はじめての伝記えほん ナイチンゲール

ハジメテノデンキエホンナイチンゲール

講談社の絵本

1820年、イタリアのフィレンツェで生まれた、ある女の子がいました。彼女の名は、フローレンス・ナイチンゲール。看護に生涯を捧げ、現代の看護学にも大きな影響を与えた人物です。裕福な貴族の家に生まれた彼女は、ひとつ年上のパーシーとともに、何不自由なく暮らします。必要なものは何でも与えられ、生涯働かなくても、ぜいたくに暮らせるほど、彼女の家はお金持ちでした。しかし、どんなに美しい服で姿を着飾っても、どんなにおいしい料理やお菓子を食べても、なぜか心が満たされません。唯一夢中になれたのは、、語学や数学などの勉強だけ。しかし、いくら勉強したとしても、いずれは母のように、同じような貴族と結婚するだけの人生が待っているだけなのです。「自分にしかできないことがあるはず」そう思い続けたナイチンゲールは、30歳を超える年齢になって、ようやく看護という「自分がやるべきこと」を見つけ、熱中することが出来るようになるのですが、彼女を待ち受けていたのは、苦難の連続だったのです……。

この絵本では、そんなナイチンゲールが、さまざまな障害を乗り越え、30歳を過ぎてから、ようやく看護の仕事をはじめ、クリミア戦争を経て英雄とされるまでに人生をメインに描きます。作者は、『ルドルフとイッパイアッテナ』などの作品で、人気のある児童文学作家の斉藤洋氏。斉藤氏独特の観点で書かれた、ナイチンゲールの姉であるパーシーとの対比の物語は、読み物としても楽しめます。絵を担当する植垣歩子氏は、かわいさと丁寧さを併せ持ち、非常に「絵本らしい」あたたかいタッチが魅力の人気作家。さまざまな世代に長く読んでほしい一冊です。


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書誌情報

紙版

発売日

2012年06月29日

ISBN

9784061325111

判型

AB

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

36ページ

シリーズ

講談社の創作絵本

著者紹介

作: 斉藤 洋(サイトウ ヒロシ)

1952年東京に生まれる。亜細亜大学教授。 1986年『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞を受賞。1988年『ルドルフとともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞を受賞。1991年「路傍の石」幼少文学賞を受賞。作品に『ペンギン』シリーズ『ドルオーテ』『ルーディーボール』『「おまえだ!」 とカピバラはいった』(以上は講談社)『ベンガル虎の少年は・・・』(あかね書房)『ジーク』『白弧魔記』(偕成社)『影の迷宮』『消える人たち』(小峰書店)『風力鉄道に乗って』『空中メリーゴーランド』(理論社)など多数。

絵: 植垣 歩子(ウエガキ アユコ)

1978年神奈川県生まれ。 和光大学芸術学科日本画専攻卒業。 現在は絵本や児童書を中心に活躍中。 2002年、第3回ピンポイント絵本コンペ優秀賞受賞。 『すみれおばあちゃんのひみつ』『おじいさんのいえ』(偕成社)、『ぶんぶくちゃがま』(文・富安陽子/小学館)、『うたこさん』(佼成出版社)など。

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