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森が消えれば海も死ぬ
モリガキエレバウミモシヌリクトウミヲムスブセイタイガク
- 著: 松永 勝彦

森の栄養が海の生物を育てる
昔から漁民たちは、海の魚介類を増やすためには湖岸、川辺、海岸の森林を守ることが大切だということをよく知っていて、この森のことを「魚つき林」と呼んでいました。森の栄養分が海の生物を育てるのです。しかし、現在では、これを知っている人は、漁師以外にはほとんどいません。本書は、長年、森・川・海をひとつながりの生態系としてとらえ、研究し続けてきた著者が、自身の体験談をまじえながら、陸の森と海の生物との深いつながりを語り、地球環境にはたす森林の大きな役割を紹介するものです。
目次
1 森の豊かさが海を育てる
1.森林の生い立ち
2.磯・浜に棲む生き物
3.岩や岩盤に異変が
4.森が貧しいと海も貧しく
5.森と海をつなぐ河川
6.植物プランクトン・海藻に欠かせない鉄分
7.森の腐植土と鉄の密接な関係
8.人間にとって森林とは
2 海と人間のかかわり
1.海の生い立ち
2.生命の誕生
3.スプリング・ブルーム
4.赤潮と青潮
5.北の海にはなぜ魚が多い
6.南の海にはなぜクラゲが多い
3 海の砂漠化
1.白いペンキを塗ったような石灰藻
2.海の砂漠化はどうして起こったのか
3.河川の海に及ぼす影響
4.植物プランクトン・海藻が鉄を取り入れるしくみ
4 森と海をよみがえらすには
1.急速に進む地球温暖化
2.海藻で地球を救えるか
3.山に木を植える漁民
4.人間と自然が共存するには
書誌情報
紙版
発売日
1993年07月16日
ISBN
9784061329775
判型
新書
価格
定価:902円(本体820円)
通巻番号
977
ページ数
194ページ
シリーズ
ブルーバックス