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近世日本国民史 西南の役(四)
キンセイニホンコクミンシセイナンノエキ4
- 著: 徳富 蘇峰

今般政府へ尋問の筋これ有り! 西郷は刺客事件を名分として遂に立った。自ら手を拱して、官兵の来討を待つか、進んで我自ら蹶起するか。弾薬奪掠事件により、矢はすでに弦を離れ、砲丸はすでに砲口を飛び出していた。今更、西郷一人が沈吟、狐疑すべき場ではなかった。が、果たして西郷の本意は、私学校党に擁せられたるか、自らの意思でか。史家の公平なる観察は、騎者が犠牲者ならば、虎もまた犠牲者だったと結論する。
今般政府へ尋問の筋これ有り!、明治十年二月、西郷は刺客事件を名分として遂に立った。自ら手を拱して、官兵の来討を待つか、進んで我自ら蹶起するか。弾薬奪掠事件により、矢はすでに弦を離れ、砲丸はすでに砲口を飛び出していた。今更、西郷一人が沈吟、狐疑すべき場ではなかった。が、果たして西郷の本意は、私学校党に擁せられたるか、自らの意思でか。史家の公平なる観察は、騎者が犠牲者ならば、虎もまた犠牲者だったと結論する。
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書誌情報
紙版
発売日
1980年05月08日
ISBN
9784061584693
判型
A6
価格
定価:682円(本体620円)
通巻番号
469
ページ数
363ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2013年08月02日
JDCN
0615846900100011000R
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