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俳句入門三十三講
ハイクニュウモンサンジュウサンコウ
- 著: 飯田 龍太

「ホトトギス」を源流とする「雲母」に育った龍太は、父蛇笏の写実的俳句を継ぎながら、その作品は近代俳句の正嫡ともいうべく、勢いがよく魅力的で、しかも広がりと深さを持つ。本書は、「雲母」の例会の実作指導のなかから選りすぐった俳論・俳話で、いずれも文学の根源に触れるおもしろさがあり、読者はいながらにして句会の現場に立ち会うような、しかもその語り口から著者の人柄にも触れることができる、好個の入門書といえよう。
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目次
1 実作の要点
1.自分の肉眼でとらえる
2.誰に尊敬の念を抱くか
3.ありふれた素材を鮮やかに
4.忌の句の難しさ
5.俳句は生命をいとおしむもの
6.独断と独創性
7.独自性と完成度
8.自然観照の確かさ
9.比喩と対比
10.倦怠期と季語への懐疑
11.見つめて目を離さない
12.季語と季重なり
13.リズムと字足らず
14.題詠と想像力
15.作句力と選句力
16.残る匂いと消える匂い
17.1年たってもう一度見直す
18.俳人の姿勢
2 内容と表現
1.一瞬の直截な把握
2.子規の推敲
3.感覚を支える土壌
4.前衛と伝統
5.大型俳句のこと
6.目を釘づけにする
7.席題のおもしろさ
8.席題は八分の力で
9.写生を超える
10.真の継承とは
11.席題は修練の場
12.大胆な表現にも微妙な感性
13.時間を消した表現
14.「無用の用」が名句の要素
15.「大根の葉」にみる虚子の力量
3 秀句の条件
1. 新年
2.春
3.夏
4.秋
5.冬
書誌情報
紙版
発売日
1986年09月05日
ISBN
9784061587557
判型
A6
価格
定価:1,210円(本体1,100円)
通巻番号
755
ページ数
344ページ
シリーズ
講談社学術文庫