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ファウスト
ファウストヨーロッパテキニンゲンノゲンケイ
- 著: 小塩 節

ドイツ文学のなかで、いちばん面白く、内容の深みと言葉の真実なみずみずしさを、もっともよく湛えているのは、ゲーテの『ファウスト』であろう。神と世界に対して自己を主張し、行動の巨人たらんとして悪魔にとりつかれた男ファウスト。死してなお真実の愛に生きた少女グレートヒェン……。本書はこのゲーテの作品を手がかりに、ヨーロッパ的人間とは何か、その実相をさぐろうと試みた刮目の書。
目次
●序章 「自我」このヨーロッパ的なもの
●第1章 前史
1 実在したファウスト博士
2 伝説本『ファウスト博士物語』
3 印刷術 ほか
●第2章 ゲーテの『ファウスト』
1 作品のあらまし
2 ファウスト的人間
3 イースターの朝の鐘 ほか
●第3章 『ファウスト』第2部の序曲
1 序曲
2 アルペンの朝
3 自然による治癒 ほか
●第4章 第2部終曲
1 リュンコイスの歌
2 観るということ
3 フィレーモンとバウツィス ほか
●第5章 トーマス・マン
1 小説『ファウスト博士』
2 内面の芸術、音楽
3 『ドイツとドイツ人』
書誌情報
紙版
発売日
1996年02月09日
ISBN
9784061592162
判型
A6
価格
定価:1,056円(本体960円)
通巻番号
1216
ページ数
320ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1972年10月、日本YMCA同盟出版部から刊行