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卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし
ハッチョウボリクイモノゾウシエドマエデモナシタマゴノフワフワ
- 著: 宇江佐 真理

煮炊きの煙は、人の心を暖める。
夫との心の行き違いは、食い道楽で心優しい舅(しゅうと)に、いつも扶(たす)けられる。
「のぶちゃん、何かうまいもん作っておくれよ」喰い物覚え帖に映し出された心模様。
蓋を開けりゃ、埒もないことの方が多い黄身返し卵。はかない色と味の淡雪豆腐。別れは水雑炊。走りの食べ物としても乙な心太(ところてん)。1個ずつしかできない卵のふわふわ。「無用の用でございますよ」のちょろぎ。
書誌情報
紙版
発売日
2004年07月31日
ISBN
9784062124843
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
266ページ
初出
「秘伝 黄身返し卵」『小説現代』2003年2月号「美艶 淡雪豆腐」『小説現代』2003年5月号「酔余 水雑炊」『小説現代』2003年8月号「涼味 心太」『小説現代』2003年11月号「安堵 卵のふわふわ」『小説現代』2004年2月号「珍味 ちょろぎ」『小説現代』2004年5月号