人間は考えるFになる

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人間は考えるFになる

ニンゲンハカンガエルエフニナル

文芸(単行本)

哲学・超文系 建築・超理系 絶妙「文理」対談

ここでしか読めない書き下ろし短編小説!
●土屋賢二の小説処女作
 「消えたボールペンの謎」
●森博嗣の異色短編
 「そこに論点があるか、あるいは何もないか」

土屋…僕は「何で哲学やるの?」っていつも不思議がられてるんです。「何で万引きした」というのと同じ口調で(笑)。
森……でも、哲学は、「コンクリートやってます」よりはカッコイイですよ。
土屋…えーっ、そうですか?
森……「大学で哲学やってます」ってカッコイイですよ、コンクリートって言ったら、「練ってるの?」って思われますよ。「もういっぱいあるんだから、これ以上作んなくてもいいじゃない」とかね。
土屋…いや、僕そう思ってました。毎日コンクリート混ぜたりしてるのかなあーって。でも、確実に哲学より役に立つでしょ?どんなものでも哲学よりは役に立つんだから(笑)。
森……僕、何が哲学なのかよくわからないものですから、なんとも言えないのですが。でも、少なくとも、哲学って言葉は役に立ってますよね。
土屋…哲学という言葉が?
森……言葉がです。「人生哲学」とか、「あの人は哲学がある」とか、よく使われるじゃありませんか。でも、「あの人は化学がある」とか、「あの人は数学がある」とか、「人生工学」とかって、普通使わないでしょう(笑)。
土屋…たしかに「あの人はコンクリートがない」とも言いませんね(笑)。
――(本文より)


書誌情報

紙版

発売日

2004年09月05日

ISBN

9784062125802

判型

四六

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

242ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    教授・助教授「書く」語りき

    初出

    『IN★POCKET』2001年12月号

  • 作品名

    大学はやっぱりミステリィ(1)

    初出

    『IN★POCKET』2002年6月号

  • 作品名

    大学はやっぱりミステリィ(2)

    初出

    『IN★POCKET』2002年8月号

  • 作品名

    趣味は工作、コンピュータ

    初出

    『IN★POCKET』2002年10月号

  • 作品名

    友達は必要か!?

    初出

    『IN★POCKET』2002年12月号

  • 作品名

    売れるミステリーの書き方

    初出

    『メフィスト』2003年5月号

著者紹介

既刊・関連作品一覧

製品関連情報