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梟首の島(上)
キョウシュノシマ
- 著: 坂東 眞砂子

「幕末」のあとにあった、知られざる革命の物語。自由民権を掲げた人々の闘いを、正面から描いた傑作長編!!
自由。その言葉を唇に乗せてみる。体の芯から活力がわきあがってきた。
おれらぁは、黙らんぞっ。世の中が気に入らんがじゃ。気に入らんもんを、気に入らん、いうて、どこが悪い。
1887年、1人の日本人留学生がロンドンの自室で割腹自殺を遂げた。彼はなぜ命を絶たねばならなかったのか。物語は彼の少年期に遡る――明治初期の高知、自由民権運動に魅せられた兄弟とその母がいた。自立した女の生き方を模索する母、法を学ぶため大学を目指す兄、言葉の力を信じて高知新聞社へ入る弟。それぞれを待ち受ける未来とは。
これまで誰も書かなかった、激動の歴史。――そのとき、庶民の声はうねりとなった。
書誌情報
紙版
発売日
2005年12月14日
ISBN
9784062131476
判型
四六
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
462ページ
初出
学芸通信社の配信により、熊本日日新聞(2003年4月30日~2004年10月13日)、秋田魁新報、中國新聞、信濃毎日新聞、北國新聞、神戸新聞、高知新聞に、順次連載されたものを、単行本化にあたり全面改稿した。