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わたしの、好きな人
ワタシノスキナヒト
- 著: 八束 澄子
小学6年生のさやかの家は、小さな町工場。母親はさやかの幼い頃に出奔したため、父と兄の3人家族だ。母親と入れ替わるようにして工場に現れて以来、父を支えて一緒に働いてきた杉田も、もはや家族の一員といえるかもしれない。さやかは二回りも年の離れた杉田に、ひそかに想いを寄せていた。その気持ちは家族愛に近いものなのかもしれない。しかし、さやか本人にとっては、ひとりの女性としての真剣な恋心なのだった……。
少女が心をよせたのは、おとなの、男の人……。
肩車からながめた夕焼け空。夜の駐車場で見つめた月。わたしのそばには、いつもあなたがいてくれた――。
北上次郎(「IN・POCKET」4月号より)
「リアルでコミカルで、そして切ない恋物語に引き込まれていく。ラストもいいぞ。」
第44回野間児童文芸賞受賞
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目次
1…「すまん、さやか」と杉田はいった。
2…「泣くな!」と杉田はいった。
3…「いいかげんにしろ!」杉田はどなった。
4…「行ってこい」とおやっさんはいった。
5…「人生はチャレンジ」セイラはいった。
6…「つらいことは自分を変えるチャンス」兄貴はいった。
7…「頼む。行かせてくれ」杉田はいった。
書誌情報
紙版
発売日
2006年04月15日
ISBN
9784062132794
判型
四六
価格
定価:1,430円(本体1,300円)
ページ数
214ページ
電子版
発売日
2016年03月04日
JDCN
0621327900100011000V
著者紹介
広島県因島市生まれ。岡山県倉敷市で、ネコ一匹、犬一匹ときどき夫と暮らす。 児童文学作家。日本児童文学者協会会員。「季節風」「松ぼっくり」同人。 「青春航路ふぇにっくす丸」(文溪堂)で日本児童文学者協会賞、「わたしの、好きな人」(講談社)で野間児童文芸賞受賞。 その他の作品に、「明日につづくリズム」(ポプラ社)、「海で見つけたこと」(講談社)など。