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サイバー・クライム
サイバークライム
PART1: コンピュータの専門家、バーレットはネット上で脅迫を受けていた企業を救い、同社と関係を深めていく。その後、犯人グループがロシアに住んでいることを突き止めたが、捜査機関の腰は重く、企業がマフィアの資金源だと気づき苦悩する。PART2:バーレットから情報提供を受けた英サイバー犯罪対策庁捜査官のアンディはロシアに乗り込む。アンディは、グループの一味と目されるハッカーの逮捕に着手したが・・・。
次の標的は日本!
ソニー、三菱重工事件は氷山の一角に過ぎない。
ロシア・中国を拠点に国際化する
凶悪なネット犯罪者たちの全貌に迫ったノンフィクション!
今後間違いなく我々に襲いかかる“サイバー攻撃”“ネット詐欺”の全貌。
日本人は知らない。日本人ジャーナリストには絶対に書けない。
【物語】
PART1: カリフォルニアに住むコンピュータ・セキュリティの専門家、バーレット・ライアンは、インターネットを使った脅迫に曝されていたスポーツ・ベッティング企業を救ったことがきっかけで、同社の幹部らと関係を深めていく。その後の調査によって、犯人グループがロシアとその周辺国に住んでいることを突き止めたバーレット。だが、アメリカ捜査機関の腰は重く、しかもベッティング企業の正体がマフィアの資金源であることに気づき、苦悩を深めていく……。
PART2: バーレットから情報提供を受けたイギリス・サイバー犯罪対策庁(NHTCU)捜査官のアンディ・クロッカーは単身ロシアに乗り込む。お世辞にも外国人に優しいとは言い難い現地の捜査当局との関係構築に腐心しつつも地道に捜査を進めるアンディは、ついにグループの一味と目されるハッカー「bra1n」の逮捕に着手する。犯罪者と政府関係者の癒着、迫真の逮捕劇、そして裁判の行方……。
- 前巻
- 次巻
目次
はじめに 本格的に日本を襲い始めたサイバー・クライム 福森大喜
おもな登場人物
プロローグ
PART1
1 ウォーゲーム
2 サイバー潜入捜査 「hardcore 」vs.「 exe」
3 裏社会の深部へ
4 決意
5 精算
6 サイバー・クライムの歴史 スパムから個人情報へ
PART2
7 すべてを賭して
8 デイ・オブ・アクション
9 闇のマーケット
10 裁判
11 犯罪を超えた犯罪
12 今、なにができるか
エピローグ
著者あとがき
巻末特別対談 中国・ロシアのハッカーを警戒せよ (ジョセフ・メン×福森大喜)
書誌情報
紙版
発売日
2011年10月14日
ISBN
9784062166270
判型
四六
価格
定価:2,530円(本体2,300円)
ページ数
426ページ
著者紹介
Joseph Menn サイバーセキュリティをはじめ、テクノロジー分野の記事を「フィナンシャル・タイムズ」紙に寄稿しているジャーナリスト。その前は「ロサンゼルス・タイムズ」紙に約10年間寄稿していた。優れたビジネス・レポートの執筆者に与えられる「ジェラルド・グローブ賞」の最終候補に2度ノミネートされている。著書に『All the Rave: The Rise and Fall of Shawn Fanning's Napster』(Crown Business社、2003年刊、邦訳は『ナップスター狂騒曲』)がある。
(あさかわ・よしひで) 1980年神奈川県生まれ。2003年慶應義塾大学総合政策学部政策学科卒業。その後、セキュリティソフトやCAD系ソフト、データベース、オンライン広告などの分野で技術系翻訳を中心に活躍。他にもゲーム翻訳や科学ニュース関係の翻訳も手がけている。
(ふくもり・だいき) 1979年仙台市生まれ。筑波大学で情報科学を学んだ後、国内最大手のセキュリティ企業に入社。IDS(不正侵入検知システム)、IRT(インシデントレスポンスチーム)、Webアプリケーションセキュリティ検査等に従事した後、独自のWebアプリケーションの診断サービスを確立し、2006年に起業、CTO(最高技術責任者)を務めた。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の情報セキュリティ早期警戒パートナーシップにおいて、1年間という極めて短期間で120件以上のソフトウェアの脆弱性を報告し、2007年には第3回IPA賞を受賞。韓国のセキュリティカンファレンス「POC2007」で日本人初のスピーカーとして講演。2009年からサイバーディフェンス研究所に参画、同年にセキュリティコンテスト「Native Client Security Contest」で世界4位に入賞した。2011年には世界最高峰のハッキングコンテスト「DEFCON CTF」の決勝戦に日本人で初めて3度目の出場を果たし、インターポールのサイバーセキュリティチームの指導にあたるなど、世界を舞台に活躍。