
マイページに作品情報をお届け!
一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル
イッパンイシニテンゼロルソーフロイトグーグル
- 著: 東 浩紀
18世紀のルソーの見た夢が現代社会で実現する! グーグルやツイッターなど、人々の無意識を可視化する情報技術を使い民主主義の組み替えへ──。政治の新たな可能性を拓く大胆な構想。
「一般意志」。フランスのみならず世界を代表する思想家J・J・ルソーが18世紀半ばに『社会契約論』の中で唱えた言葉です。しかしその意味するものの難解さから、これまで、さまざまな解釈がなされてきました。
東さんが本書で展開するのは、このルソーの唱えた「一般意志」は、21世紀のいまこそ実現し得るという大胆かつ斬新な論。ルソーの一般意志をあえてベタに読み込み、それを現代に適用するとはどういうことか、探求します。そして、「人々の無意識を現代の情報技術を駆使することで可視化し、それを政治に反映することこそが、一般意志の実現につながる」と述べるにいたるのです。
そしてそのアイデアは、いまやさまざまな局面で行き詰まっている、いまの民主主義、政治を突破する可能性に満ちています。
私たちの多くは「何か問題があれば、議論を尽くしたほうが民主主義的でうまくいく」と思っていないでしょうか? でもそれは本当のことなのでしょうか? 昨今の政治の機能不全を見ていると、私たちが信じてきた民主主義の形はすでに賞味期限を過ぎているような気さえします。
本書では情報技術を実装した新しい民主主義、政治の道を提示することで、日本の社会に新たな一石を投じるものなのです。
雑誌連載時から大きな反響を呼んだ注目書、待望の刊行です!!
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
2011年11月22日
ISBN
9784062173988
判型
四六
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
266ページ
初出
『本』2009年12月号~2010年3月号、2010年5月号~9月号、11月号~2011年4月号
著者紹介
(あずま ひろき) 一九七一年東京生まれ。哲学者・作家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。東京工業大学世界文明センター特任教授。早稲田大学文化構想学部教授。二〇一〇年に合同会社コンテクチュアズを立ち上げ、現在同社代表、同社発行の『思想地図β』編集長。『存在論的、郵便的』(新潮社)で第二一回サントリー学芸賞受賞、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社)で第二三回三島由紀夫賞受賞。他の単著に『郵便的不安たち』(朝日新聞社)、『動物化するポストモダン』『ゲーム的リアリズムの誕生』(以上、講談社現代新書)、共著に『自由を考える』『東京から考える』(以上、NHKブックス)、『父として考える』(生活人新書)などがある。
オンライン書店一覧
既刊・関連作品一覧
関連シリーズ
-
マルクス解体 プロメテウスの夢とその先
-
今を生きる思想 マルクス
-
ロシアあるいは対立の亡霊
-
ブルデュー
-
反歴史論
-
今村仁司の社会哲学・入門 目覚めるために
-
日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門
-
自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門
-
今こそマルクスを読み返す
-
今こそアーレントを読み直す
-
現代思想を読む事典
-
現代思想の遭難者たち
-
フロイト思想のキーワード
-
はじめての政治哲学――「正しさ」をめぐる23の問い
-
はじめての言語ゲーム
-
ニッポンの思想
-
そうだったのか現代思想 ニーチェからフーコーまで
-
これがニーチェだ
-
いまを生きるための思想キーワード
-
これが現象学だ
-
はじめての構造主義
製品関連情報
-
お詫び
本文中の誤りに関するお詫びと増刷時訂正のお知らせ
『一般意志2.0』に誤りがあることが判明し、2刷、3刷で下記のように訂正いたしました。
読者の皆様にお詫び申し上げます。
【2刷時訂正】
・213頁1行目 「彼はつぎにように」→「彼はつぎのように」
・120頁7行目 「熟読」→ 「熟議」
【3刷時訂正】
・90頁8行目 「制作」→「政策」
・131頁図7-1の出典 「14巻」→「3巻」
【5刷時訂正】
・83頁17行目 「Windows IME」→「Microsoft/IME」