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たそがれどきに見つけたもの
タソガレドキニミツケタモノ
- 著: 朝倉 かすみ

もう若くない、まだ若い、そんな複雑な気持ちを抱えた、人生の折り返し地点にきた女と男が抱える様々な問題――家族、仕事、そして恋愛――を切り取る、短編集。「たそがれどきに見つけたもの」「その日、その夜」「末成り」「ホール・ニュー・ワールド」「王子と温泉」「さようなら、妻」
「たそがれどきに見つけたもの」――SNSで高校時代の友だちに久しぶりに再会。彼女はまだ、そのときのことを引きずっているようで。
「その日、その夜」――きむ子は思った。(お尻、出したまま死ぬのはいやだなあ)と。
「末成り」――ちょっと話を盛りすぎちゃったかな……ゼンコ姐さん―内田善子は家に帰って、服を脱ぎ濃いめのメイクを落としながら考える
「ホール・ニュー・ワールド」――コンビニのパート先でちょっと話すようになった朴くんに、淡い恋心を抱く智子。朴くんも、やぶさかではないんじゃないかと思っている。
「王子と温泉」――結婚して、子どもが生まれてから初めてのひとり旅。夫と娘に送り出されて行った先は、贔屓にしている”王子”との温泉ツアーだった。
「さようなら、妻」――1985年、6月。妻と初めてふたりきりで会った日。彼女はあじさい柄のワンピースを着ていた。
目次
「たそがれどきに見つけたもの」
「その日、その夜」
「末成り」
「ホール・ニュー・ワールド」
「王子と温泉」
「さようなら、妻」
書誌情報
紙版
発売日
2016年02月23日
ISBN
9784062199414
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
202ページ
初出
すべて「小説現代」。「たそがれどきに見つけたもの」2012年4月号、「その日、その夜」2012年10月号、「末成り」2014年7月号、「ホール・ニュー・ワールド」2015年1月号、「王子と温泉」2015年4月号、「さようなら、妻」2015年7月号。
収録作品
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作品名初出
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作品名
たそがれどきに見つけたもの
初出
『小説現代』2012年4月号
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作品名
その日、その夜
初出
『小説現代』2012年10月号
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作品名
末成り
初出
『小説現代』2014年7月号
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作品名
ホール・ニュー・ワールド
初出
『小説現代』2015年1月号
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作品名
王子と温泉
初出
『小説現代』2015年4月号
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作品名
さようなら、妻
初出
『小説現代』2015年7月号
著者紹介
1960年北海道生まれ。2003年に「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を受賞。04年には「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞。05年同作で単行本デビュー。09年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。『とうへんぼくで、ばかったれ』『てらさふ』『乙女の家』など著作多数。