地球進化 46億年の物語

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地球進化 46億年の物語

チキュウシンカヨンジュウロクオクネンノモノガタリ

ブルーバックス

海洋、岩石、生命、鉱物、大気──全てが複雑に絡み合いながら「共進化」する。誕生から46億年を貫く壮大なストーリー。

脳研究者・池谷裕二氏絶賛!
「とんでもなく壮大な物語に、「神秘的」という名の浮遊感が心を占有する」

 小惑星衝突、超大陸の登場と分裂、生命の誕生、大酸化イベント、全球凍結と温暖化──。地球は誕生から現在に至るまで、絶えず変化しつづけてきた。その変化の歴史で重要な役割を果たしてきたのが、「生物と無生物の共進化」だ。それを示す一端が、他の惑星に比して圧倒的に多い鉱物種である。地球上には現在4500種もの鉱物が存在するが、そのうち3000種は生命がなければ生成されなかった。その一方で、鉱物や岩石が生命の発生を手助けしてきたことが最近の研究から明らかになろうとしている。
 海洋や大気の組成が生命と密接に関係していることはすでによく知られているが、無機物として生命とはまったく関わりがないと思われてきた岩石(地球の地殻を形成し、大陸を形作っている)もまた、生物と無生物をつなぐ地球上の物質循環サイクルの主要な一端をなしている。
 46億年に及ぶ壮大な「営み」を、生物と無生物の相互作用という新しい視点で描き出す、驚きに満ちた地球全史。

〈「はじめに」より〉 岩石に刻まれた記録を調べるほど、生物と無生物のどちらも含めた自然界が、何度も形を変えているのがわかる。これまで語られなかった壮大で複雑に絡み合った生命と非生命の領域には驚きがあふれている。私たちはそれらを分かち合わなくてはならない。それは私たちが地球だからだ。地球上の物質すべて、私たちの肉体をつくる原子と分子も、地球から生まれ、地球に戻る。私たちの故郷を知ることは、私たちの一部を知ることなのだ。


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目次

第1章 誕生 地球の形成
第2章 大衝突 月の形成
第3章 黒い地球 最初の玄武岩の殻
第4章 青い地球 海洋の形成
第5章 灰色の地球 最初の花崗岩の殻
第6章 生きている地球 生命の起源
第7章 赤い地球 光合成と大酸化イベント
第8章 「退屈な」一〇億年 鉱物の大変化
第9章 白い地球 全球凍結と温暖化のサイクル
第10章 緑の地球 陸上生物圏の出現
第11章 未来 惑星変化のシナリオ

書誌情報

紙版

発売日

2014年05月21日

ISBN

9784062578653

判型

新書

価格

定価:1,276円(本体1,160円)

通巻番号

1865

ページ数

384ページ

シリーズ

ブルーバックス

著者紹介

著: ロバート・ヘイゼン(ロバート・ヘイゼン)

ジョージ・メイソン大学クラレンス・ロビンソン冠教授、カーネギー地球物理学研究所上席研究員。米国メリーランド州在住。

その他: 円城寺 守(エンジョウジ マモル)

一九四三年、旧満州国生まれ。早稲田大学卒業、東京教育大学大学院修了。理学博士。筑波大学講師、早稲田大学教授を経て、現在同大学名誉教授。主な著書に『よくわかる岩石・鉱物図鑑』(実業之日本社)、『地球・環境・資源』(共著・共立出版)など。

訳: 渡会 圭子(ワタライ ケイコ)

翻訳家。上智大学文学部卒業。主な訳書にガブリエル・ウォーカー『スノーボール・アース』『大気の海』(早川書房)、ラリー・ジョンソン『人体冷凍 不死販売財団の恐怖』、チャールズ・デュヒッグ『習慣の力』(以上、講談社)など。

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