稲作の起源 イネ学から考古学への挑戦

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稲作の起源 イネ学から考古学への挑戦

イナサクノキゲン イネガクカラコウコガクヘノチョウセン

講談社選書メチエ

縄文稲作はなかった

稲作のルーツは焼き畑農業ではない。サトイモなど水辺の根菜栽培に起源を持つ、「株分け」栽培から生まれた。イネ学最先端の知見から水田稲作という世界の農業上、最もユニークな農耕発生のメカニズムを解明し、照葉樹林農耕論をはじめとする定説の書き直しを迫る。

【目次】
序 章 イネに秘められた私たちの歴史
第一章 栽培イネの起源──通説への疑問
1 照葉樹林農耕論とは
2 「原農耕圏」の考え方
3 ヒマラヤ南麓起源説
4 これまでの稲作起源論の再検討
第二章 それは根栽から始まった──イネ栽培のルーツを探る
1 照葉樹林農耕論の問題点
2 根栽農耕の再説──サウアー説の紹介と再評価
第三章 根栽農耕への旅──雲南から東南アジアに痕跡をたどる
1 なぜサトイモを見るのか
2 今も残る根栽農耕を見る
第四章 どのようにしてイネは栽培化されたか
1 栽培化への前段階
2 野生イネから栽培イネへ
3 イネの変化が農耕を教えた
4 水田稲作は奇跡であった
第五章 水田稲作と「越」人──タイ語系人のアジア展開
1 最古の稲作遺跡は古代の「越」の都と重なる
2 稲作民の拡大と湛水水田農耕の発展
3 タイ語系の人々の生業と集落
4 イネはインドで独立に栽培化されたか
第六章 人間の歴史が刻まれたイネの多様性
1 インド型と日本型の差は何によるのか
2 東アジアにおけるインド型イネの起源
第七章 だれがどのように稲作を日本に
1 古代人の植物利用と帰化植物
2 「縄文農耕の証拠」をどう見るか
3 水田稲作の日本への伝来の背景
4 稲作伝来と弥生時代の幕開け
5 弥生中期と日本古代の稲作
終 章 水田稲作社会とは何か
1 雑穀農耕と稲作を基盤とする社会の違い
2 水田農耕という鋳型がつくった農民像
3 東アジアの水田農耕がもたらした社会
各章の事項への註
引用文献および引用註
あとがき
索引


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目次

序 章 イネに秘められた私たちの歴史
第一章 栽培イネの起源──通説への疑問
1 照葉樹林農耕論とは
2 「原農耕圏」の考え方
3 ヒマラヤ南麓起源説
4 これまでの稲作起源論の再検討
第二章 それは根栽から始まった──イネ栽培のルーツを探る
1 照葉樹林農耕論の問題点
2 根栽農耕の再説──サウアー説の紹介と再評価
第三章 根栽農耕への旅──雲南から東南アジアに痕跡をたどる
1 なぜサトイモを見るのか
2 今も残る根栽農耕を見る
第四章 どのようにしてイネは栽培化されたか
1 栽培化への前段階
2 野生イネから栽培イネへ
3 イネの変化が農耕を教えた
4 水田稲作は奇跡であった
第五章 水田稲作と「越」人──タイ語系人のアジア展開
1 最古の稲作遺跡は古代の「越」の都と重なる
2 稲作民の拡大と湛水水田農耕の発展
3 タイ語系の人々の生業と集落
4 イネはインドで独立に栽培化されたか
第六章 人間の歴史が刻まれたイネの多様性
1 インド型と日本型の差は何によるのか
2 東アジアにおけるインド型イネの起源
第七章 だれがどのように稲作を日本に
1 古代人の植物利用と帰化植物
2 「縄文農耕の証拠」をどう見るか
3 水田稲作の日本への伝来の背景
4 稲作伝来と弥生時代の幕開け
5 弥生中期と日本古代の稲作
終 章 水田稲作社会とは何か
1 雑穀農耕と稲作を基盤とする社会の違い
2 水田農耕という鋳型がつくった農民像
3 東アジアの水田農耕がもたらした社会
各章の事項への註
引用文献および引用註
あとがき
索引

書誌情報

紙版

発売日

2005年12月11日

ISBN

9784062583503

判型

四六

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

通巻番号

350

ページ数

284ページ

シリーズ

講談社選書メチエ

電子版

発売日

2015年07月24日

JDCN

0625835000100011000M

著者紹介

著: 池橋 宏(イケハシ ヒロシ)

1936年生まれ。京都大学卒業後、農林省に入省、イネの品種改良に従事。国際稲研究所の専門家、千葉大学、京都大学教授を経て、日本大学生物資源科学部教授。国連食糧農業機構のコンサルタントとして、海外での経験も豊富。 著書に、『植物の遺伝と育種』『イネに刻まれた人の歴史』などがある。

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