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適応障害のことがよくわかる本
テキオウショウガイノコトガヨクワカルホン
- 監: 貝谷 久宣

ひと目でわかるイラスト図解
《講談社 健康ライブラリーイラスト版》
【とらえにくい心の病がまるごとわかる決定版】
適応障害は、職場や学校、家庭など、現実の生活に適応できなくなる病気。
病気と健常の境にあるような疾患のため、かえってとらえにくく、これまで一般向けに解説した書籍はほとんど出版されていない。
だが、現実には「適応障害」と診断される人は多い。精神的ストレスが原因となる病気であるため、今後も患者は減少するはずもなく、正しい知識がますます必要とされることになるだろう。
本書は医学的な見地から、適応障害の原因、症状、治療法をわかりやすいイラストを用いて図解した初の一般読者向け解説書。
【本書の主なポイント】
●適応障害は、こころの病気のひとつ
●重症化するとほかの病気に診断が変わる
●不安や抑うつを伴うタイプ、情緒や行為の障害を伴うタイプがある
●原因となるストレスが除かれれば半年以内に症状がなくなる
●表面上は変わらないので怠けていると誤解されやすい
●発症しやすいのは、がんばりすぎるタイプだけでない
●原因となっているストレスをつきとめるのが治療の第一歩
●治すのは自分。「よくなりたい」という強い気持ちをもって
【本書の構成】
第1章 ストレスに適応できず起こる病気
第2章 多くの人は抑うつと不安が主症状に
第3章 原因はストレスと本人の資質による
第4章 正しい診断が適切な治療につながる
第5章 精神療法と生活療法で再スタート
目次
適応障害のこと、どのくらいご存知ですか?
《第1章 ストレスに適応できず起こる病気》
【Aさんのケース】移動して以来、仕事をする気が起きず、出社もいやになって
【Bくんのケース】塾など行きたくないし、誰もいない家に帰りたくない
【病名】適応障害は、こころの病気のひとつ/ ひとりの人を多面的にみて診断する/ 重症化するとほかの病気に診断がかわる
【タイプ】不安や抑うつを伴うタイプ/ 情緒や行為の障害を伴うタイプ
【コラム】原因ストレスが除かれれば半年以内に症状がなくなる
《第2章 多くの人は抑うつと不安が主症状に》
【Cさんのケース】嫁に申し訳ないと思いつつ、気持ちが落ち込み泣けてくる
【Dさんのケース】夫からの離婚訴訟で電話におびえ、パニック発作も
【Eさんのケース】妻が亡くなり、酒浸りの日々。時とともに回復のきざしが
【抑うつ】
【不安・抑うつ】
【気分不安定】
【行為の障害】
【物質依存】
【身体愁訴】
《第3章 原因はストレスと本人の資質による》
【原因】きっかけとなったストレスがある
【ストレス】身のまわりにストレスはいっぱい/ ストレスと折り合いをつけていく/ 喪失体験から適応障害になる人は多い
【個人の資質】ストレス耐性が弱いと発症しやすい/ がんばりすぎるタイプだけではない
【年代別要因】高齢者にもある適応障害
【その他要因】不安を起こしやすい物質が身近になる
《第4章 正しい診断が適切な治療につながる》
【診断】
【治療方針】
【薬物療法】
《第5章 精神療法と生活療法で再スタート》
【精神療法】カウンセリングを中心に/ 自信と勇気をつける「支持療法」/ ものごとのとらえ方を変える「認知療法」/ 慣れの効果を期待する「暴露療法」
【生活療法】日常的に自分でできる具体的な方法
【周囲の人】励ますより休ませることを考える
【職場のケア】メンタルヘルス対策が求められる
【自殺防止】抑うつがあると自殺の可能性が高くなる
【回復】回復は新しい自分のスタート/ 大切なのは本人の「よくなりたい」気持ち
書誌情報
紙版
発売日
2012年07月20日
ISBN
9784062597654
判型
B20取
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
102ページ
シリーズ
健康ライブラリーイラスト版
著者紹介
1943年名古屋市生まれ。なごやメンタルクリニック・赤坂クリニック理事長。名古屋市立大学医学部卒。医学博士。専攻は神経精神医学。マックス・プランク精神医学研究所研究員、岐阜大学医学部准教授、自衛隊中央病院神経科部長を経て現職。日本におけるパニック障害や社交不安障害の治療・研究のパイオニア。主な著書に『脳内不安物質』『不安・恐怖症-社会不安障害』(以上、講談社)、『気まぐれ「うつ」病-誤解される非定型うつ病』(ちくま新書)など多数。『社会不安障害のすべてがわかる本』『非定型うつ病のことがよくわかる本』(講談社健康ライブラリーイラスト版)などを監修。