ビゴーが見た明治職業事情

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ビゴーが見た明治職業事情

ビゴーガミタメイジショクギョウジジョウ

講談社学術文庫

激動の明治期、人々はどのような仕事をしていたのか。仏人画家ビゴーは、洋服屋、牛肉屋、鹿鳴館職員といった西洋化により登場した職業など、働く人々の姿を諷刺も交え克明に記録した。国会議員らエリート層の豪奢で珍奇な暮らしぶりとは対照的に、人口の9割を占める下流階級の人々が懸命に働く姿は、明治の格差社会を痛切に感じさせる。100点超の作品を紹介し、背景を解説する。(講談社学術文庫)


牛肉屋、人力車夫、洋服屋、国会議員……その日暮らしの庶民から超富裕層まで
諷刺画家が活写した近代化日本の働く人々

激動の明治期、人々はどのような仕事をしていたのか。仏人画家ビゴーは、洋服屋、牛肉屋、鹿鳴館職員といった西洋化により登場した職業など、働く人々の姿を諷刺も交え克明に記録した。国会議員らエリート層の豪奢で珍奇な暮らしぶりとは対照的に、人口の9割を占める下流階級の人々が懸命に働く姿は、明治の格差社会を痛切に感じさせる。100点超の作品を紹介し、背景を解説する。

ビゴーの諷刺画にも様々な職業が描かれている。たとえば雑誌『トバエ』には、諷刺の対象たる政治家や警官や富裕層だけでなく、近代社会に登場してきた新しい職業の担い手たちを多少皮肉をまじえて描いている。すなわち、キリスト教の宣教師、写真師、洋服屋、さらには乗合馬車の御者・車掌などあまり写真や絵画に記録されていない働く人々の姿がそこに見られる。(中略)ビゴーの描いた職業を分類・分析することによって明治という時代、とくに彼が滞在した明治中期という時代の様相・雰囲気を紹介してみたいと思う。――<本書「はしがき」より>


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目次

はしがき
第一章 特技・能力を持った人々──下流の上層
第二章 職人か凡人かが苦楽の分かれ目──下流の中層
第三章 その日暮らしの貧しい人々
第四章 水商売──働く女性たち(1)
第五章 数少ない正業──働く女性たち(2)
第六章 街を賑わした運び屋たち──運送業者
第七章 猛烈に働かされた公僕たち──下級公務員
第八章 特技を持ったエリートたち──中級公務員
第九章 超エリートたちの実像──上級公務員
第一〇章 ひとにぎりの超富裕層──中・上流階級
ビゴーが記録した大阪・川口居留地
明治期に登場した「近代職業」年表
参考文献

書誌情報

紙版

発売日

2009年01月09日

ISBN

9784062919333

判型

A6

価格

定価:1,056円(本体960円)

通巻番号

1933

ページ数

288ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2015年01月16日

JDCN

0629193300100011000R

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