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骨から見た日本人 古病理学が語る歴史
ホネカラミタニホンジンコビョウリガクガカタルレキシ
- 著: 鈴木 隆雄

骨は情報の宝庫である。古病理学は古人骨を研究対象とし、現代の医学で診断し、その個体の病気の経過と症状を明らかにする。骨にあらわれたヒト化の道のり、縄文人の戦闘傷痕と障害者介護、弥生時代以降の結核流行、江戸時代に猖獗をきわめた梅毒と殿様のガン……。発掘された人骨を丹念に調べあげ、過去の社会構造と各時代の与件とを明らかにする。(講談社学術文庫)
歴史の襞に埋もれた骨が語るもう一つの歴史
縄文人の戦闘傷痕、古墳時代の結核流行、江戸時代に猖獗をきわめた梅毒……。
情報の宝庫である古人骨を丹念に調べ、過去の社会構造と時代の与件を明らかにする。
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目次
プロローグ 古病理学からみえる世界
第一章 化石にあらわれた病気──人類進化の世界
1 最初に花を愛でし人びと──ネアンデルタール人の病気
2 ピテカントロプスの生命力
3 ヒト化への道のり──最古の人類・ルーシーの骨は語る
第二章 強く生きる──よみがえる縄文の世界1
1 過酷な狩猟採集活動
2 戦いはいつはじまったか──「牧歌的社会」をくつがえす
第三章 福祉と介護──よみがえる縄文の世界2
1 障害と向き合う──縄文人の介護社会
2 ガン患者第一号──人骨にあらわれた日本最古のガン症例
3 ストレスは語る──古代の人びとを検診する
第四章 日本人誕生──結核は何をもたらしたか
1 骨に残された結核
2 結核が在来人を襲う
第五章 刀と病と極楽と──鎌倉の世界
第六章 江戸を生きる──命長ければ病多し
1 江戸の徒花・梅毒
2 命長ければ病多し
エピローグ 現代人の骨の老化と死への想い
あとがき
学術文庫版あとがき
参考文献
付録 骨からの情報を読む
書誌情報
紙版
発売日
2010年01月14日
ISBN
9784062919784
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
1978
ページ数
296ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2014年10月24日
JDCN
0629197800100011000L
初出
原本は、1998年小社より刊行。