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西田幾多郎の生命哲学
ニシダキタロウノセイメイテツガク
- 著: 檜垣 立哉

純粋経験、自覚、場所、絶対無、行為的直観、絶対矛盾的自己同一……。一見、難解なことばにみずからの思索を託しながら、西田が終生追い求めたひとつの問題とは何だったのか。ほぼ同時代を生きたベルクソンとの交錯に着目し、ひいてはドゥルーズら現代思想につながる「生命の哲学」として西田哲学を再評価し、注目され続ける、俊秀の記念碑的力作。
西田哲学の本質は、ベルクソン、ドゥルーズと響きあう「生命の哲学」である!
西田論の画期をなす、俊秀の会心作!
純粋経験、自覚、場所、絶対無、行為的直観、絶対矛盾的自己同一……。一見、難解なことばにみずからの思索を託しながら、西田が終生追い求めたひとつの問題とは何だったのか。ほぼ同時代を生きたベルクソンとの交錯に着目し、ひいてはドゥルーズら現代思想につながる「生命の哲学」として西田哲学を再評価し、注目され続ける、俊秀の記念碑的力作。
「実践」であり、「働き」であり、「ポイエシス」 (制作、創出、作ること)であること。自ら自己形成される世界であること。徹底的に、動きつつ変わりゆく、そうした世界の現場に自らを投げこむこと。そして、そうした「行為」の立場以外からこの世界をみないこと。これは、西田の発想の根本的な基軸をなしているのである。生命論としての西田という姿が浮かびあがるのは、こうした視角からである。そこで、生きているこの私と、生成しゆくこの世界とは何であるのかという、生命を論じる根幹のような主題が開かれていくことになる。――<「序章」より>
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目次
序章 西田幾多郎とは誰か
第1章 「純粋経験」――「有機体的一者」への希求
第2章 「自覚」という装置――「無限」のなかでの「自己限定」
第3章 「場所」の論理――「関係」の多層的な「階乗」
第4章 「絶対無」の展開――「非連続」の理論的導入
第5章 「行為的直観」――「ポイエシス」の世界
第6章 「絶対矛盾的自己同一」――「生成」のためのロジック
書誌情報
紙版
発売日
2011年01月14日
ISBN
9784062920315
判型
A6
価格
定価:1,155円(本体1,050円)
通巻番号
2031
ページ数
352ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2016年12月23日
JDCN
0629203100100011000K
初出
原本は、2005年1月に小社より刊行されたもの。