国家と革命

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国家と革命

コッカトカクメイ

講談社学術文庫

「民主主義を徹底せよ。それが死滅するまで!」

世界を震撼させたロシア十月革命。
その指導者レーニンによる革命権力マニフェスト。
論争と実践の書でありながら国家とは階級支配機関だという一線を譲らず、代議制の欺瞞を暴き立て、直接民主主義の徹底を訴えてあらゆる妥協論を弾劾する。
理論と実践が完全に統一されているかのような口ぶりは、原則を忘れたい我々をおびやかす。
歴史的挑発の書。


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目次

「マルクス主義の国家学説と革命におけるプロレタリアートの諸任務」(副題)
第一版のまえがき
第二版のまえがき
【1章 階級と国家】
1.階級間の抜きがたい対立の産物としての国家
2.武装した人間の特殊部隊、監獄、その他
3.抑圧された階級を搾取する道具としての国家
4.国家の「死滅」と暴力革命
【2章 国家と革命 一八四八-一八五一年の経験】
1.革命前夜
2. 革命の総括
3.一八五二年におけるマルクスの問題設定
【3章 国家と革命 パリ・コミューン(一八七一年)の経験 マルクスの分析】
1.いかなる点でコミューン闘士の企図は勇壮なのか
2.粉砕された国家機構は何に置き換えるべきか
3.議会制の撤廃
4.国民の統一を図ること
5.国家という寄生生物の廃絶
【4章 つづき エンゲルスの補足的注釈】
1.『住宅問題』
2.無政府主義者との論争
3.ベーベル宛書簡
4.エルフルト稿料草案批判
5.マルクス著『フランスの内乱』に寄せられた一八九一年の序文
6.民主制の克服に関するエンゲルスの見解
【5章 国家死滅の経済上の原理】
1.マルクスによる問題設定
2.資本主義から共産主義への移行
3.共産主義社会の第一段階
4.共産主義社会の高度の段階
【6章 日和見主義者によるマルクス主義の卑俗化】
1.プレハーノフと無政府主義者の論争
2.カウツキーと日和見主義者の論争
3.カウツキーとパネクークの論争
【7章 一九〇五年と一九一七年のロシア革命の経験】(7章は未完)
第一版のあとがき
訳注
訳者あとがき―解説に代えて
学術文庫版訳者あとがき

書誌情報

紙版

発売日

2011年12月13日

ISBN

9784062920902

判型

A6

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

通巻番号

2090

ページ数

296ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

本書の原本は2001年8月、筑摩書房より刊行された。

著者紹介

著: レーニン(レーニン)

1870年~1924年。本名はウラジミール・イリイッチ・ウリヤノフ(Владимир Ильич Ульянов)。ロシア社会民主労働党の分派・ボリシェビキの指導者として独自の国家論と党組織論を展開した。第一次大戦に際して自国を支持した社会主義者たちを論難し、戦争を内乱に転化することを唱える。1917年にはロシア10月革命を指導して、ソビエト政権を樹立した。著書に『唯物論と経験批判論』『帝国主義論』『何をなすべきか?』など。

訳: 角田 安正(ツノダ ヤスマサ)

(つのだ やすまさ) 1958年、山口県生まれ。1983年、東京外国語大学大学院地域研究研究科修士課程修了。1994-96年、在ロシア日本国大使館専門調査員。防衛大学校助教授を経て、同大学校教授。ロシア地域研究専攻。訳書に、レーニン『帝国主義論』(光文社2006)、ルース・ベネディクト『菊と刀』(光文社2008)、ジョン・ロック『市民政府論』(光文社2011)がある。共訳書には、クライスティア・フリーランド『上からの革命:ソ連体制の終焉』(新評論2004)、アーチー・ブラウン『ゴルバチョフ・ファクター』(藤原書店2008)。共著に加藤朗編『脱冷戦後世界の紛争』(南窓社1998)がある。

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