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七月に流れる花
シチガツニナガレルハナ
- 著: 恩田 陸

坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。
六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。
終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。
思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。
ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。
城には三つの不思議なルールがあった。
鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。
三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。
水路に花が流れたら色と数を報告すること。
少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。
ⒸRiku Onda
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書誌情報
紙版
発売日
2018年09月20日
ISBN
9784065130216
判型
A6
価格
定価:627円(本体570円)
ページ数
176ページ
シリーズ
講談社タイガ
電子版
発売日
2018年09月20日
JDCN
06A0000000000052259W
初出
本書は2016年12月に小社より「ミステリーランド」シリーズの単行本として刊行されました。
著者紹介
著: 恩田 陸(オンダ リク)
宮城県生れ。早稲田大学卒。 1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木賞と第14回本屋大賞を受賞。