日本列島の下では何が起きているのか 列島誕生から地震・火山噴火のメカニズムまで

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日本列島の下では何が起きているのか 列島誕生から地震・火山噴火のメカニズムまで

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ブルーバックス

日本列島はつねに火山と地震の活動に見舞われてきた。私たちが地表で観察する数々の地学現象は、地球深部で起こる「何か」に由来する。地球科学者はその「何か」を特定すべく努力を続けてきた。列島の地学現象のすべてが、「水」によって結びつくことが明らかにされつつある。日本のトップランナーが、現代地球科学の基礎となるプレートテクトニクスから、最新の成果である地球内部の水の動きまでを徹底的に解説する。


地震学界のトップランナーが、現代地球科学の基礎となるプレートテクトニクス、日本列島の成り立ち、地球内部の水が関わる沈み込み帯の地震・火山活動のメカニズムを徹底的に解説する!

・おもな内容
プロローグ 沈み込み帯に生まれて――変動し続ける日本列島
第1章 プレートテクトニクス入門――地球を理解するための第一歩
第2章 地球内部を視る方法――地球の大構造とプレートの運動
第3章 日本列島ができるまで
第4章 日本列島の下には何があるか?
第5章 プレートの沈み込みと水
第6章 プレート収束境界で何が起こっているか?
第7章 沈み込むプレート内で何が起こっているか?
第8章 火山の下で何が起こっているか?
第9章 内陸地殻で何が起こっているか?
第10章 関東地方の地下で何が起こっているか?

・日本列島を特徴づける「沈み込み」
日本列島は海のプレートが陸のプレートの下に沈み込む場所、「沈み込み帯」に位置している。プレートの沈み込みという現象が、長い時間をかけて日本列島を形成したからだ。2つの海のプレート(太平洋プレートとフィリピン海プレート)は、現在もその上の日本列島に変動を引き起こしている。
もちろん、地震と火山の活動もプレートの沈み込みと関係する。私たちが目にする地表の変化の原因は、地球の深部(プレートとプレートの境界、沈み込んだプレートの内部、あるいは陸のプレートと海のプレートに挟まれたマントル)にある。

・沈み込み帯を理解するためのカギ――水
地球科学者たちは、沈み込み帯の変動の統一的な理解に挑んでいる。近年、地球内部に存在する「水」が、あらゆる地震と火山活動に関わっていることがわかってきた。
そもそも、なぜ地球内部に水があるのだろうか? 水はどのようにして地震と火山を引き起こすのか? 本書では、水をキーワードにして、沈み込み帯全体の「からくり」を解説する。

・関東地方の下では……
関東地方は東北や西南日本と違って、2つの海洋プレートが重なりながら沈み込んでいる。このような沈み込み帯は世界でも珍しく、謎が多い。最新の研究成果(水とスロースリップの関係)もまじえて、明らかになってきた関東地方下の現象を解説する。


Ⓒ中島淳一

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  • 次巻

目次

プロローグ 沈み込み帯に生まれて――変動し続ける日本列島
第1章 プレートテクトニクス入門――地球を理解するための第一歩
第2章 地球内部を視る方法――地球の大構造とプレートの運動
第3章 日本列島ができるまで
第4章 日本列島の下には何があるか?
第5章 プレートの沈み込みと水
第6章 プレート収束境界で何が起こっているか?
第7章 沈み込むプレート内で何が起こっているか?
第8章 火山の下で何が起こっているか?
第9章 内陸地殻で何が起こっているか?
第10章 関東地方の地下で何が起こっているか?

書誌情報

紙版

発売日

2018年10月17日

ISBN

9784065135211

判型

新書

価格

定価:1,210円(本体1,100円)

通巻番号

2075

ページ数

304ページ

シリーズ

ブルーバックス

電子版

発売日

2018年10月17日

JDCN

06A0000000000068025B

著者紹介

著: 中島 淳一(ナカジマ ジュンイチ)

1976年茨城県生まれ。1994年東北大学理学部物理系入学。2003年東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。東北大学地震・噴火予知研究観測センター助教、准教授を経て、現在、東京工業大学理学院地球惑星科学系教授。専門は地震学で、おもな研究対象は沈み込み帯の地震・火山テクトニクス。著書に『弾性体力学――変形の物理を理解するために』(共立出版,共著)がある。

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