イタリア薬膳ごはん 体の不調とおさらばできる

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イタリア薬膳ごはん 体の不調とおさらばできる

イタリアヤクゼンゴハンカラダノフチョウトオサラバデキル

講談社のお料理BOOK

★長寿国イタリアの家庭料理+薬膳食材の効能で、おいしく食べて健康に体を整えるレシピ読本
イタリアでの薬膳的考え方とは?

1. 古代ギリシャのヒポクラテスと、アラブの医師の「薬食同源」という考え方をイタリア料理はうけついでいる。これは薬膳と同じである。

2. 薬膳は陰陽の考え方に基づき、自然界と調和して体調を整える。
季節に合わせた食事を大切にし、楽しむ点が、イタリア料理と共通する。

3. 薬膳の食薬でイタリア料理に使われているものがたくさんある。
あさり、イチジク、栗、小麦、蜂蜜、ほたて、松の実、クローブ、フェンネルなど(日本でもなじみのある食材)。

4. イタリア料理とも共通する薬膳の食材には、「温」「熱」「平」「涼」「寒」の性質があり、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味、淡味の六つの味とともに、自然の変化に合わせて人の体を整えてくれる。

5. 地方料理の集まりであるイタリア料理は、土地の気候や風土と密接につながっている。温暖な南イタリアでは、体を冷やすオリーブやトマトを料理に使う。小麦のパスタは「涼」性で、体を冷やす性質をもつので秋冬にパスタばかり食べるのは要注意! 薬膳の理論にかなっている。

6. 薬膳で食薬とされるオリーブ、穀物、野菜、肉と魚、柑橘類、チーズ、ハーブを食べる南イタリア料理は、11世紀には「サレルノ養生訓」としてまとめられ、健康によい食生活として勧められていた。

→ 20世紀になって、南イタリア料理が心疾患を予防するという論文が発表され、南イタリア料理が薬膳と同じく疾病予防効果をもつことが実証された。

イタリア料理と薬膳の共通点を探りながら、日本の春、梅雨、夏、秋、冬の五季に合わせて体調を整える「養生イタリア料理」と、不調な症状や体質を改善するための「体調改善イタリア料理」を紹介する。
また、現地取材による医食・おばあちゃんの知恵袋も写真を交えながらコラムで紹介する。

「病気を治すタイミングは未病のときである」。
おいしく簡単で彩り豊かなイタリアの料理によって、働く女性たちに体質の弱点を改善し、病気を予防しようと願う健康読本。

昨今の自然派ワイン、薬膳教室やオーガニック料理教室、イタリア薬膳料理店の人気上昇から、食材の力と効能によって健康になりたい人のための本である。


ⒸHiroko Nakamura、 Reiko Nitta

  • 前巻
  • 次巻

目次

第1章 養生・体調改善イタリア料理レシピ
<五季の養生イタリア料理>
五季の説明とおすすめ食材一覧
季節のブルスケッタのレシピ  
春のメニュー/梅雨のメニュー/夏のメニュー
秋のメニュー/冬のメニュー
<症状別改善イタリア料理>
疲れ 症状の説明とおすすめ食材     
牡蠣のオイル煮/ 栗と白いんげんとにんじんのミネストラ/ムール貝とじゃがいもの重ね焼き         
不眠 症状の説明とおすすめ食材      
アスパラガスとホタテのクリーム煮/あさりとドライトマトのスパゲッティ/牛肉のマスカットソース

うつ 症状の説明とおすすめ食材         
スナップエンドウのオレンジ風味/ほうれんそうクリームのフジッリ/きのこ風味のスカロッピーネ

風邪 五季の風邪の説明         
ねぎのスープ、ミント入りくず湯(春)/コーンスープ(梅雨)/スイカゼリー(夏)/洋梨とアマレット入りカモミールティー(秋)/生姜紅茶(冬)

冷え性 症状の説明とおすすめ食材   
えびとパプリカのソテー/魚介のスープ鍋/仔羊のカリカリ香草パン粉焼き、スパイシーホットワイン

便秘 症状の説明とおすすめ食材       
リコッタとほうれんそうのニューディ、マチェドニア/かぼちゃのペンネ/鶏肉の小悪魔風

生理痛 症状の説明とおすすめ食材      
ビーツのスパゲッティ/サーモントラウトの紙包み/ヴェネツィア風レバー

第2章 イタリア料理で養生できるわけ
1. イタリアに千年以上前からあった食養生
2. 修道院にうけつがれたハーブ療法と薬酒
3. 健康によいと認められた地中海式食事

第3章  日本に合ったイタリア料理で健康になるには
1. 地中海式食事に取り入れたい東洋の考え方
2. 薬膳を取り入れたイタリア料理で健康になるには

書誌情報

紙版

発売日

2020年12月10日

ISBN

9784065218143

判型

A5

価格

定価:1,430円(本体1,300円)

ページ数

144ページ

シリーズ

講談社のお料理BOOK

電子版

発売日

2020年12月09日

JDCN

06A0000000000256536J

著者紹介

著: 中村 浩子(ナカムラ ヒロコ)

イタリア食文化文筆・翻訳家 国際薬膳師 東京外国語大学イタリア語学科卒。自動車メーカーを退職後、渡伊。帰国後、イタリアの新聞社『ラ・レプブリカ』極東支局長助手をへて、テレビや雑誌のイタリア語翻訳・文筆にたずさわる。城西大学エクステンションやリンガビーバ東京にてイタリアの食文化の特別講座をもつ。2010年より、日本菓子専門学校のイタリア語外部講師。 母の病と看取りをきっかけに薬膳を学び、薬膳の考え方をとり入れた健康増進・病気予防に役立つイタリア料理を考えて広めたいと、国際薬膳師の資格を取得。茶道表千家の上級免状ももつ。 著書に『「イタリア郷土料理」美味紀行』(小学館文庫)。訳書に『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』(平凡社)『スローフード・バイブル』(NHK出版)ほか。

協力: 新田 玲子(ニッタ レイコ)

イタリア料理家 国際薬膳師・国際薬膳調理師  イタリア繊維メーカー勤務ののち、トスカーナ州の企業勤務も含めて通算8年、イタリアで暮らす。家族の駐在のために暮らしたミラノで、イタリア家庭料理研究家、野尻奈津子氏より料理を学ぶ。イタリア滞在中、家族の絆の強さと食の大切さを実感し、帰国後の2005年よりイタリア料理の会Tiramisu(ティラミス)を主宰。2010年より本草薬膳学院にて公開講座として薬膳イタリア料理講座を年6回受けもち、薬膳イタリア料理レシピがすでに200点以上ある。2006年より、東京誠心調理師専門学校のイタリア語非常勤講師。

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