数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ

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電子あり

数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ

カズノセカイシゼンスウカラジッスウフクソスウソシテシゲンスウヘ

ブルーバックス

1,2,3,‥‥といった「自然数」、自然数に、0,-1,-2,-3‥‥を加えた「整数」、分数の形で表すことができる「有理数」、有理数と無理数を合わせた「実数」、そして虚数単位のiを用いた「複素数」と、数学の発展とともに数の世界は広がってきました。

本書では、19世紀のイギリスの数学者ハミルトンによって導入された「四元数」と、同時期にグレイヴスやケイリーによって発見された「八元数」をみることによって、次々と数の世界が広がっていく不思議を解説します。

ハミルトンが発見した四元数の世界は複素数を含む数の体系とも考えられますが、交換法則が成り立たない世界です。しかし、その導入の経緯から3次元の回転を記述するのに優れていて、現在のコンピュータ・グラフィックスへの応用があります。さらに数を広げようと考えられたのが八元数です。複素数が2つの実数の組、四元数が4つの実数の組だと考えられるのと同じく、八元数は8つの実数の組だと考えることができます。四元数では交換法則が成り立たなくなりましたが、八元数では、交換法則と結合法則が成り立たなくなりますが、物理学の究極の理論といわれている超弦理論やM理論と結びついていることがわかっています。

数を拡張していくという視点から、自然数から実数、複素数、そして四元数や八元数の世界やその性質を見ていきます。はてしなく広がる数の不思議を実感できる一冊です。


Ⓒ松岡学

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書誌情報

紙版

発売日

2020年02月13日

ISBN

9784065187456

判型

新書

価格

定価:1,320円(本体1,200円)

通巻番号

2126

ページ数

272ページ

シリーズ

ブルーバックス

電子版

発売日

2020年02月13日

JDCN

06A0000000000191315L

著者紹介

著: 松岡 学(マツオカ マナブ)

数学者、博士(学術)、高知工科大学 准教授。 1970年、三重県に生まれる。 岡山大学理学部数学科卒業、名古屋大学大学院理学研究科修了、名古屋大学大学院多元数理科学研究科満了、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科修了、博士(学術)。 大学で数学の研究や教育に取り組む傍ら、多くの人に 「数学の心」 を伝える活動もしている。アドラー心理学の造詣も深く、数学教育に活かす実践や研究をしている。 ホームページ:https://francis-math.wixsite.com/matsuoka ブログ:https://ameblo.jp/math-field/

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