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時計遺伝子 からだの中の「時間」の正体
トケイイデンシカラダノナカノジカンノショウタイ
- 著: 岡村 均

体内時計とは何か? 生体リズムはどのように生まれるのか?
時計遺伝子は、様々な体の機能に関わっていた!
・生体リズムの乱れが、生活習慣病を引き起こす
・深夜にコンビニに行くと元気になるのはなぜか
・「朝日を浴びると良い」「寝る前のスマホは良くない」理由とは
・「寝る子は育つ」の本当の意味
・時差ぼけを解消する薬ができる?
・ブルーライトはなぜ体に良くないのか?
・朝型・夜型を決める遺伝子があった
・分子レベルでみた「規則正しい生活」が大切なわけ
――遺伝子レベルで体内に何が起きている?
睡眠、血圧、体温、ホルモン分泌……
体の中で起きているほとんどの生理現象は24時間の生体リズムを示します。一体なぜか。
その謎に答えを出したのは、2017年のノーベル生理学・医学賞のテーマにもなった「時計遺伝子」でした。
37兆個の全細胞に存在する時計遺伝子が臓器のリズムを作り、脳の視交叉上核という小さな部位が司令塔となって、全身の「時間」を司っていたのです。
哺乳類における生体リズム研究の第一人者が、その分子機構から、睡眠障害・生活習慣病の関係までを解説。
【主な内容】
第1章 からだのリズムを作る時計遺伝子
第2章 生体リズムはどこで作られるのか? ――時計中枢の発見
第3章 時間情報の送信ルートを特定せよ ――脳から全身の臓器に至るまで
第4章 時計遺伝子は細胞分裂の時間も決める
第5章 光と時計遺伝子の深い関係 ――「朝日を浴びると良い」理由
第6章 生活習慣病と時計遺伝子 ――高血圧を分子レベルで解明する
第7章 時差ぼけはなぜ起こるのか? ――生物が初めて直面したリズム異常
第8章 視交叉上核の謎を解く ――朝型・夜型遺伝子の発見と睡眠障害治療薬の可能性
第9章 睡眠と時計遺伝子 ――霊長類の時計と睡眠覚醒リズム
第10章 なぜ生物は体内時計を持つようになったのか ――からだの「時間」を作る様々なメカニズム
Ⓒ岡村 均
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書誌情報
紙版
発売日
2022年09月15日
ISBN
9784065293904
判型
新書
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
2214
ページ数
256ページ
シリーズ
ブルーバックス
電子版
発売日
2022年09月14日
JDCN
06A0000000000545426K
著者紹介
おかむら・ひとし 1952年、滋賀県生まれ。1979年、京都府立医科大学医学部卒業後、国立岡山病院小児医療センター研修医を経て、1981年京都府立医科大学助手。その後、フランス国立医学研究所・同科学研究所へ留学。京都府立医科大学助教授、神戸大学医学部教授、京都大学大学院薬学研究科教授などを歴任し、2020年より京都大学名誉教授。医学博士。専門は時間生物学。塚原仲晃記念賞(’99年)、井上学術賞(’01年)、日本医師会医学賞(’03年)、紫綬褒章(’07年)、Aschoff-Ruler Prize(’08年)、東レ科学技術賞(’15年)など受賞・受章多数。哺乳類における生体リズムの分子機構の解明に取り組んでおり、現在は霊長類での解明を目指している。画家サルバドール・ダリやアルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスが提示する時間の謎を科学のことばで解き明かすことを考えている。