大陸の誕生 地球進化の謎を解くマグマ研究最前線

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電子あり

大陸の誕生 地球進化の謎を解くマグマ研究最前線

タイリクノタンジョウチキュウシンカノナゾヲトクマグマケンキュウサイゼンセン

ブルーバックス

地球の大陸は謎だらけ。そもそも地球にはなぜ大陸があるのか? そんなことすらわかっていなかった!

【海の惑星? いやいや、大陸の惑星】
地球の大きな特徴として「海」が挙げられる。地球表面の多くの部分を液体の水が覆っている。カラカラに渇いているお隣の惑星(火星や金星)とは大違いだ。
逆に見れば、地球には海に覆われていない場所(陸)がある。じつは、岩石学的には、この「陸」こそが地球の特徴である。
地球表面を構成する岩石は、海洋底と陸で明確に異なる。火星や金星の表面を覆う岩石は、地球の海洋底の岩石と同じ「玄武岩」。地球の陸地を構成する「安山岩」は、火星や金星には存在しない。ほかの惑星には存在しない安山岩に、地球表面の3割が覆われている。
地球にはなぜ安山岩があるのかーー? これが、本書が挑む最大の謎である。

【マグマをめぐる冒険】
地表の岩石はすべて、マグマが冷え固まったもの(火成岩と総称される)。マグマの大部分は、地下の岩石(マントル)が溶けたもの。したがって問うべきことは、「安山岩をつくるマグマはマントルでどのようにして生じるのか?」となる。
火成岩研究をライフワークとする岩石学者の「マグマをめぐる冒険」へご招待! わたしたちの大陸についての知識が大幅にアップデートされること間違いなし。

【おもな内容】
序章 岩石学者なのに“海の研究所”に入ってみた
第1章 大陸とは何だろう?:地球の層構造を知ろう
第2章 地殻の材料はどうやって生まれる?:マグマの生成条件を知ろう
第3章 大陸地殻の材料はどこでできる?:安山岩マグマの生成条件を知ろう
幕間章 溶けるのか、溶けないのか?:岩石の融点について熱力学で考えよう
第4章 西之島は大陸の卵か?:大陸生成モデルを検証しよう
第5章 最初の大陸はいつできたのか?:40億年の歴史を復元しよう
終章 岩石学者が大陸と生命の起源を考えてみた


Ⓒ田村芳彦

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  • 次巻

書誌情報

紙版

発売日

2024年04月18日

ISBN

9784065352496

判型

新書

価格

定価:1,210円(本体1,100円)

通巻番号

2259

ページ数

288ページ

シリーズ

ブルーバックス

電子版

発売日

2024年04月17日

JDCN

06A0000000000771683Y

著者紹介

著: 田村 芳彦(タムラ ヨシヒコ)

1961年、石川県生まれ。博士(理学)。国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)海域地震火山部門上席研究員(シニア)。岡山大学固体地球研究センター中核的研究機関研究員、金沢大学理学部助手、JAMSTECの主任研究員を経て現職。専門は火山学、岩石学で、おもにマグマの成因を研究している。研究船、無人探査機、有人潜水艇などを用いて海底火山の調査に従事してきた。小笠原諸島に属する西之島の研究にもとづき、「新たな大陸は海から生まれる」と提唱した2019年の論文で、2023年日本地質学会Island Arc Awardを受賞。趣味はサッカーとテニス。

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