賞・顕彰

受賞者紹介

芦田愛菜(あしだ・まな)
授賞理由
幼少期より俳優・タレントとして活躍する傍ら、読書家として知られ、愛読書だったという子ども向け図鑑シリーズのイメージキャラクターを務める。また、自身の読書遍歴を記した書籍『まなの本棚』は小さなお子さんを持つ親や、読書好きの子どもたちのあいだで好評を博し、ロングセラーとなるなど、日本の読書推進活動に大きな影響を及ぼしている。
受賞者略歴
2004年6月23日生まれ。5歳で出演したドラマ「Mother」(日本テレビ/2010年)で脚光を浴び、「マルモのおきて」(フジテレビ/2011年)で連続ドラマ初主演。映画「ゴースト もういちど抱きしめたい」(2010年)で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞、映画「うさぎドロップ」(2011年)と映画「阪急電車 片道15分の奇跡」(2011年)で第54回ブルーリボン賞新人賞を史上最年少で受賞。映画「パシフィック・リム」(2013年)ではハリウッドデビューも果たす。近年では映画「メタモルフォーゼの縁側」(2022年)などで第47回エランドール賞新人賞を受賞。2023年はドラマ「最高の教師」(日本テレビ)に鵜久森叶役で出演し、話題を呼んだ。

黒柳徹子(くろやなぎ・てつこ)
授賞理由
日本初のテレビ女優にして(1953年2月初出演)、70年後の現在もテレビ番組のレギュラーを務めている稀有な存在。1981年刊行の自伝的小説『窓ぎわのトットちゃん』は戦後最大のベストセラーになり、日本と海外を合わせると累計2500万部を超えている。社会福祉法人「トット基金」を設立し、プロの聾者俳優の養成、演劇活動、手話教室などにも力を注ぐ。1984年よりユニセフ(国連児童基金)親善大使となり、のべ39ヵ国を訪問し、飢餓、戦争、病気などで苦しむ子どもたちを支える活動を続けている。2023年10月には42年越しの続編となる『続 窓ぎわのトットちゃん』を刊行するなど、長きにわたって出版文化にも大きな影響を与え続けている。
受賞者略歴
東京・乃木坂に生まれる。俳優、司会者、エッセイスト。東洋音楽学校(現・東京音楽大学)声楽科を卒業し、NHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として活躍する。日本で初めてのトーク番組『徹子の部屋』(1976年2月~)の放送は1万2000回を超え、同一司会者によるテレビ番組の最多放送世界記録を更新中。『窓ぎわのトットちゃん』をはじめ、『チャックより愛をこめて』『トットチャンネル』『トットの欠落帖』『トットちゃんとトットちゃんたち』『小さいときから考えてきたこと』『トットひとり』など著書多数。文化功労者(2015年選出)。

藤井聡太(ふじい・そうた)
授賞理由
プロデビュー以来、幾多の史上最年少記録を更新し続け、2023年10月、将棋界にある全タイトル八冠独占を達成。その活躍は出版界への影響も大きく、2020年にはスポーツ誌「Number」が創刊40年にして初の将棋特集を刊行。藤井氏が表紙を飾った同号は増刷を重ね23万部に。自身の対談本『考えて、考えて、考える』(元伊藤忠商事会長・丹羽宇一郎氏との対談)、『前人未到』(京都大学iPS細胞研究所名誉所長・山中伸弥氏との対談)のほか、監修書『藤井聡太の将棋入門』など子ども向けの将棋本や、関連書籍も多数刊行されている。
受賞者略歴
2002年、愛知県生まれ。2012年、小学校4年生で奨励会に入会すると、2016年に史上最年少となる14歳2ヵ月で四段に昇段しプロ入り。デビュー戦以来、無敗のまま公式戦連勝記録を更新(29連勝)。
2020年7月に史上最年少でタイトル獲得(棋聖)したのを皮切りに、数々の史上最年少記録を塗り替え続け、2023年6月、羽生善治氏以来となる七冠を達成。これは同時に谷川浩司氏が持つ最年少名人記録も更新することになった。
2023年10月、史上初となる八冠を達成。
特別賞

福澤克雄(ふくざわ・かつお)
授賞理由
TBSテレビのドラマディレクターとして、数々の有名作品を手掛けてきた。そのなかには「華麗なる一族」「流星ワゴン」など小説が原作となっている作品も多く、2013年に第1シリーズが放映された池井戸潤氏原作の「半沢直樹」は社会現象となり、平成時代の日本のテレビドラマで最高視聴率を記録した。2023年、自らが原作・演出を務めた「日曜劇場 VIVANT」は日本のテレビ史を塗り替えるようなスケールの大きさで注目を集め、同作の参考文献となった書籍やノベライズもベストセラーになっている。
施設概要
1964年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中はラグビー選手として知られ、1985年の全国大学ラグビーフットボール選手権で優勝。個人としても、関東代表、学生日本代表、日本代表Aに選出された。
1989年にTBSテレビ入社。「3年B組金八先生」シリーズや、「華麗なる一族」などの制作に携わる。同局の日曜劇場ではたびたび池井戸潤氏の小説を原作にした作品を手掛けており、「半沢直樹」を筆頭に「ルーズヴェルト・ゲーム」「下町ロケット」「陸王」「ノーサイド・ゲーム」が高視聴率を記録し、いずれも原作はベストセラーとなった。
2008年、「私は貝になりたい」では初の映画監督も務める。2018年には原作・東野圭吾氏の映画「祈りの幕が下りる時」も監督した。
2023年、初めて原作を担当し、演出も務めた「日曜劇場 VIVANT」が大ヒットとなる。
NEWS
- 2023.11.6第5回 受賞者が2023年11月6日に決定いたしました!
- 2022.11.4第4回 受賞者が2022年11月4日に決定いたしました!
- 2021.11.4第3回 受賞者が2021年11月4日に決定いたしました!
- 2020.11.2第2回 受賞者が2020年11月2日に決定いたしました!
- 2019.11.6第1回 受賞者が2019年11月6日に決定いたしました!
賞規定
野間出版文化賞の主旨と要項
一般財団法人野間文化財団は「野間文芸賞」「野間文芸新人賞」「野間児童文芸賞」の野間三賞に加え、令和元年に「野間出版文化賞」を新設しました。
「出版の再発明」をめざす講談社の創業110周年記念事業の一環として制定した本賞は、書籍・雑誌などの従来の出版の枠にとらわれず、出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体などを顕彰することを目的としています。
- 対象前年9月1日より当年8月31日までに発表された、出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体の中から選びます。
- 選考委員会選考は合議によって決定します。
- 賞正賞 賞牌
副賞 金100万円
・候補は別に定める実施委員会によって協議の上、選考委員会に提出します。
・賞贈呈式は野間文芸賞と同時に行います。
選考委員
林 真理子
弘兼憲史
撮影/白鳥真太郎茂木健一郎
野間省伸
過去の受賞作品
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回/年受賞者名
- 第5回/2023芦田愛菜
黒柳徹子
藤井聡太
福澤克雄 - 第4回/2022林 真理子
YAMAHA VOCALOID開発チーム
江北図書館 - 第3回/2021諫山 創
伊集院 静
YOASOBI
角川武蔵野ミュージアム - 第2回/2020池井戸 潤
吾峠 呼世晴
あつまれ どうぶつの森 - 第1回/2019新海 誠
東野 圭吾
「なかよし」「りぼん」
白石麻衣・生田絵梨花(特別賞)