講談社文庫作品一覧

春風落月
講談社文庫
受勲鬱とでもいうべき症状に陥ったとき、ふと心を軽くした3本の電話。著者にしか描きえないエピソードをユーモアたっぷりに綴った「受勲異聞」ほか、様々な媒体に寄せた文章など、散逸させるに惜しい滋味溢れる折々の随想52編。
上等のユーモアと達意の文章。
散逸するには惜しい折々の文章をまとめた滋味溢れる名随想52篇を収録。
受勲鬱とでもいうべき症状に陥ったとき、ふと心を軽くした3本の電話。著者にしか描きえないエピソードをユーモアたっぷりに綴った「受勲異聞」ほか、様々な媒体に寄せた文章など、散逸させるに惜しい折々の随想を集めた1冊。〔大きな文字で読みやすい〕

北京原人の日
講談社文庫
賞金2億円の化石を探せ!事件のカギは歴史の謎に! ーー銀座の空から落ちてきた軍服の老人は、北京原人の化石を持っていた。現場に居合わせたカメラマン・達也と雑誌記者・さゆりは、2億円の賞金につられて、残りの化石を探し始める。下山国鉄総裁轢死(れきし)事件、山下奉文(ともゆき)将軍の財宝……。現代史の怪事件が、驚天動地の真実を浮かび上がらせる。二人がたどり着いた結末とは……。奇想の歴史ミステリー!

失敗学のすすめ
講談社文庫
“成功の母”がここにある! 創造力が高まりミスが減るノウハウ。恥や減点の対象ではなく、肯定的に利用することが、失敗を生かすコツ。個人の成長も組織の発展も、失敗とのつきあい方で大きく違う。さらに新たな創造のヒントになり、大きな事故を未然に防ぐ方法も示される――。「失敗は成功の母」を科学的に実証した本書は、日本人の失敗に対する考えを大きく変えた!

ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する
講談社文庫
捜査は凄腕。人生は楽しく。
イタリアの魅力大盛り
イタリア刑事はひと味違う。昼は妻のパスタを楽しむ中年警視ブルネッティ。コネ社会ヴェネツィアで、美人秘書と組み独自の手法で犯罪を追う。「祖父の過去の汚名を晴らしたい」と相談にきた女子大生が殺された。遺された口座への不審な巨額入金、略奪美術品の謎とは。CWA賞作家が贈る街の魅力満載の快作。
アメリカで生まれ育ち、ヴェネツィアに20年以上暮らす著者レオン。この街の魅力を織り込んだミステリーで大人気の作家だ。既刊『ヴェネツィア殺人事件』同様、本書も仕上げにショウガの薄切りを混ぜ込み、パルミジャーノとバターたっぷりのかぼちゃのリゾットに、セージと白ワインでグリルしたチキンのランチなど食欲をそそる場面満載。イタリア人以上にイタリアを知るレオンの傑作をご堪能ください!

闇に薔薇
講談社文庫
全米No.1ベストセラー作家の大ヒット作!
“闇からの声”が引き起こす戦慄の完全犯罪!!どんでん返しの連続! そして、驚愕の結末!
連続して起きる残忍な銀行強盗、殺人、そして誘拐。犯人は大銀行や金融界にうらみを持つ者か? 複数の都市に飛び火する犯行に全米は恐怖の坩堝(るつぼ)と化すが、手がかりは皆無の完全犯罪。捜査に当たるワシントン市警のアレックス刑事やFBIの捜査官の身辺にも危険が迫る! 全米大人気シリーズ待望の翻訳。
「バラは赤い、スミレは青い、砂糖は甘い、そしてあなたも……」マザーグースの歌が聞こえる平和な毎日が、何者かによる“闇からの指令”によってあっけなく破られる……。「アメリカの闇」を描いて秀逸な作家・パターソンならではの傑作!

京都東山「哲学の道」殺人事件 赤かぶ検事シリーズ
講談社文庫
妻を殺された弁護士が容疑者の女を弁護する!? ーー信州・松本から京都地検に転勤になった赤かぶ検事は、哲学の道を夫婦で散策中に、変死体を発見した。被害者の女性は日舞の家元で、捜査線上に浮かんだ不倫相手は、何と行天珍男子(ぎょうてん・うずまろ)。妻の行天燎子(りょうこ)警部補とともに、赤かぶが信頼を置く警察官だった。さらに珍男子の派出所で紛失した拳銃が目撃証人殺しに使われ……。

悠久の窓(下)
講談社文庫
血統がもたらすものは呪いか、救済か。
歴史を揺るがす終幕!命を賭けて父が守ろうとしたものは?
誰にも言えない秘密を抱えたまま、老父に続いて兄も亡くなった。おまけに家を売買する話も全く架空であったことが判明。これほど手の込んだ罠を仕掛けたのは誰か。ビザンティン帝国最後の皇帝の末裔といわれる一家を襲う悲劇。謎を解く鍵はヴェネツィアに!ゴダードが作り上げた歴史ミステリーの大伽藍。

幕末気分
講談社文庫
歴史が激動する時、人は結構いい加減! ーー「幕末」は、テロや不況、災害に見舞われた、幕府の末期である。歴史が激動する転換点に、江戸から長州征伐で出張した同心は、大坂で遊興し、元農民の歩兵は吉原で暴れる。この危機感の欠如といい加減さは、現代に酷似し、身近にすら感じられる。大混乱時のリアルで意外な実相をあらわす、7つの事件。読売文学賞受賞作品。

時の密室
講談社文庫

化粧(下)
講談社文庫
耽美、華麗に描く渡辺文学の真髄 京を舞台にした愛の三重奏
頼子は自分を求めるデパートの御曹司を利用して、熊倉に復讐を果たした。東京の大企業専務、椎名と結ばれ身籠った里子は、家を、夫を捨てる決意をする。マリファナで逮捕されたミュージシャンと別れた槇子は、大学卒業と同時に商社マンと結婚しようとする。京都・祇園を舞台に三姉妹の姿を華麗な筆で描いた。

化粧(上)
講談社文庫
京都・祇園に生まれた美貌の三姉妹 それぞれの生きる姿
京都・祇園の料亭「蔦乃家」の美しき三姉妹――頼子は舞妓から銀座のクラブのママになった。一緒に舞妓に出ていた双子の鈴子が、犯された客の熊倉の子を身籠り自殺した過去がある。里子は結婚し老舗の若女将だが、東京の大企業専務に惹かれる。槇子は東京で奔放な大学生活を送る。華麗なる渡辺文学の真髄。

捩れ屋敷の利鈍
講談社文庫
メビウスの帯構造の密室 現れる死体、消える秘宝
エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣が眠る“メビウスの帯”構造の巨大なオブジェ様の捩れ屋敷。密室状態の建物内部で死体が発見され、宝剣も消えた。そして発見される第2の死体。屋敷に招待されていた保呂草潤平(ほろくさじゅんぺい)と西之園萌絵(にしのそのもえ)が、事件の真相に至る。S&MシリーズとVシリーズがリンクする密室ミステリィ。

空を駆けるジェーン
講談社文庫
村上春樹訳“空飛び猫”シリーズ
翼を持った6匹の猫たちは、納屋の前の庭でのんびり平和に暮らしていました。ところが、ジェーンは同じことのくりかえしでしかない毎日に物足りなさを感じていました。彼女はある日、冒険に出かけます。いくつもの農場の上を飛び、たどり着いた都会で彼女を待っていたものは。『空飛び猫』シリーズ第4弾。

四月ばーか
講談社文庫
1997年4月1日、あなたは、誰を好きでしたか?
ベストセラー『天国の本屋』の2人が贈る迷う大人たちのラブストーリー
1997年、春。2匹の猫と暮らす亨の元に大学時代の親友、朋子と今野が転がり込んできた。男2人・女1人の奇妙な共同生活。誰もが口には出せない秘密を持ち、癒えない想いを抱え、悩み迷いながらも、新たな1歩を踏み出していく。『天国の本屋』で圧倒的な支持を集めた著者のリアルで瑞々しい恋物語。

流砂
講談社文庫

特急「おおぞら」殺人事件
講談社文庫
十津川警部が片腕と頼む亀井が絶体絶命の窮地に陥った。人気の特急で釧路へ向かう途中に息子を奪われ、犯人の指示でジュースを飲んだ途端、意識不明に。気づけば血まみれのナイフを握っていたのだ。死んだ男女には黒幕がいるのではないか。十津川の孤独な闘いが始まった! (講談社文庫)
息子の誘拐犯を刺殺!? 十津川の相棒が苦境に。
<現職の刑事、わが子の誘拐犯を刺殺! >
十津川警部が片腕と頼む亀井が絶体絶命の窮地に陥った。人気の特急で釧路へ向かう途中に息子を奪われ、犯人の指示でジュースを飲んだ途端、意識不明に。気づけば血まみれのナイフを握っていたのだ。死んだ男女には黒幕がいるのではないか。十津川の孤独な闘いが始まった!

御町見役うずら伝右衛門・町あるき
講談社文庫
尾張藩江戸屋敷に快男児あり!!
うずら小屋の番人とは、世を忍ぶ仮の姿。「うずら伝右衛門」こと志摩銀之丞(しまぎんのじょう)は、第7代尾張藩主・徳川宗春の異父弟にして「隠秘御用」を務める居合の達人。河獺(かわうそ)の化物退治、謎の忍者「猿者(さるもの)」との対決、奪われた名刀の探索など、江戸の町に起る怪事件・珍事件の数々を伝右衛門が鮮やかに解決する痛快時代小説第2弾!

商社審査部25時
講談社文庫
経済小説の金字塔!企業人の戦場の真実
緊急情報が畿内商事の審査部第3課長、千草のもとに入った。呉の造船会社が危ない――。同時に、福岡の取引先企業の社長が急逝し、事態は風雲急を告げる。千草の眠れない日々がはじまった。日の当たらない部署にいるサラリーマンたちの熱き闘いをリアルに描いた、商社マン時代に執筆した渾身のデビュー作。

QED 式の密室
講談社文庫
式神(しきがみ)による殺人?歴史の闇に挑む崇(タタル)
「陰陽師の末裔」弓削(ゆげ)家の当主、清隆が密室で変死体となって発見された。事件は自殺として処理されたが、30年を経て、孫の弓削和哉は「目に見えない式神による殺人」説を主張する。彼の相談を受けた桑原崇(くわばらたかし)は事件を解決に導くと同時に「安倍晴明伝説」の真相と式神の意外な正体を解き明かす。 好調第5弾!

それぞれの山頂物語
講談社文庫
『自分の顔、相手の顔』好評第2弾! みな真摯に生きるべくーー今の日本社会は、その人なりによくやったという褒め方はせず、立場や境遇とは無関係の実績だけが問題にされる。3メートルしか歩けなかった人が、100メートル歩いたら、それはエベレストに登ったことと同じかもしれないのに……。人生に対する畏敬といとしさに満ちた、エッセイ「自分の顔、相手の顔」第2弾。