講談社文庫作品一覧

小さな一歩から
講談社文庫
1日1つ感動して生きる。忙しいときも1日10分、誰かのために時間を割く──幾度の大病を潜り抜け執筆を続けて70数年、生きてきてよかったという著者が、魂を突き動かされた忘れ得ぬ事件や人々、自然を語る。人を力づけ、慰め、励まし、希望を与える北国からのメッセージ。優しさ温かさが沁みわたる1冊。

風、凪んでまた吹いて
講談社文庫
短気で頑固、ユニークな絵描きのおやじに振り回される、なんともおかしい江戸っ子一家の日常、戦争や映画仲間など、風に吹かれる人々の姿を巧まぬユーモアで活写する。おやじの凧、石坂先生と僕の偽青春、佐田啓二の帽子、可愛い恩人・高峰秀子さんのこと、34歳で演じた「青い山脈」……軽妙にして温か、エスプリに満ちた面白交遊エッセイ。思わず吹き出す60編が、ほのぼのと懐かしい世界へ誘う。
短気で頑固、ユニークな絵描きのおやじに振り回される、なんともおかしい江戸っ子一家の日常、戦争や映画仲間等、風に吹かれる人々の姿を巧まぬユーモアで活写する。おやじの凧、石坂先生と僕の偽青春、佐田啓二の帽子、可愛い恩人・高峰秀子さんのこと……軽妙にして温か、エスプリに満ちたエッセイ集。

踊るひと
講談社文庫
世にも不可思議な物語の扉がいま開かれる。死んだ姉に送られた義兄からの愛の書簡は盗作? 疑いを持った妹はたった一行の葉書を残して消えた。という表題作「踊るひと」をはじめ、7つの短編の迷宮。変幻自在に妖しい魅惑の旋律を、直木賞作家が奏でる。あなただけのお耳に届けましょう──。変幻自在に奏でる短編の妖しい魅力! <『あなたのお耳に』改題作品>

人質
講談社文庫
反逆の森に轟く銃声。息づまる人質救出作戦!モンタナ州の辺境で山小屋に立てこもる逃亡犯。一進一退の攻防。遂に惨劇の嵐が巻き起こる!
モンタナ州の辺境の森に銃声が轟いた。連邦逃亡犯が子供を含む人質を盾に山頂の山小屋に籠城。地元警官、FBI、連邦執行局の特別チームが相次いで集結、一進一退の攻防が続く。交渉、駆け引き、脅し、あらゆる手段で人質奪還をはかるバニッシュ司令官の苦悩は深まる。息詰まる人質救出作戦を描くパニック大作!

曠野の妻
講談社文庫
看護師として彼女が勤める北国の病院に運び込まれてきた患者は、かつての恋人だった。激しい愛の果てに自分を裏切って去っていった男との20年ぶりの再会。冷えた家庭を抱え、生と死に対峙して働く緊張のなかに突然現れた男の姿は、過去の愛憎を超え、心を大きく揺らす。行き場を喪っていた感情が燃えあがる。恋愛長編小説。自分を裏切った男と再会し、恋の葛藤に揺れる女心!

殺人者が目覚める朝
講談社文庫
およそ弁護士のイメージとはほど遠い、すりきれたワイシャツ。手垢で黒光りした、寝巻の紐のようなネクタイ。20年以上にもなろうかという、着古したヨレヨレの背広。塗りの剥げたステッキ……。これが、法廷荒らしの異名をもつ、弁護士・猪狩文助の昨日までの姿だ。装いも新たに復活した、いまの彼の姿は?

反逆する風景
講談社文庫
鋭い眼が「風景」の叫び声を捉えた。『もの食う人びと』と風景は、解釈や意味を超える、腸のよじれるほどのおもしろさを秘めている。ベトナム、ブータン、中国、ウガンダ、ロシア……、世界を旅した気鋭ジャーナリストが見た、かくも狂気じみた風景の数々。前著と表裏なす傑作。
北京でチェルノブイリでウガンダで……世界のいたる所を旅した著書が見たものは、風景そのものこそ真実を語っている現実だった。『もの食う人びと』が陽当たりのいい地表部分なら、本書は湿った地下茎だ。その地下茎が異議を申し立て、抑制と我慢から解放された、新しいノンフィクションが生まれた、話題の好著。

海よ、島よ
講談社文庫
壱岐島は海賊の前線基地、対馬は海賊の集合地だった。佐渡島では、遠く離れた長崎と同じバッテン言葉が使われていた……。四面環海という立地条件に恵まれながら、海に背を向け陸地中心の考え方ばかりしてきた日本人に異議を唱える。海洋時代小説の第一人者が、自らの足でたどって考えた、海から見た日本の歴史。

いちど変装をしてみたかった
講談社文庫
あるときは少年男、あるときはセーラー服男、またあるときは軍服男……。「尾行」で話題と人気を集めた突貫おじさんが、今回は12の男への「変装」にチャレンジ!街行く人の奇妙なリアクションを通し東京に生きる人間の本当の姿をレポートする、前代未聞の都市観察ノンフィクション。(『スーパー変装計画』改題)

さらわれたい女
講談社文庫
「私を誘拐してください」美しい人妻は、そう呟いて便利屋の手をにぎった。夫の愛を確かめるための“狂言誘拐”だというのだ。金に目がくらんだ俺は依頼を引き受けた。完璧なシナリオを練り脅迫を実行、身代金までせしめたが、そこには思わぬ落し穴が待っていた。二転三転、息をもつかせぬ超・誘拐ミステリー。

愛死(下)
講談社文庫
不条理も、納得できない悲運も、一緒に生きる心のぬくもり。崇高な魂の輝きを語り、愛と死を考えぬく、感動の長編小説。愛にみちた畢生の名作ーー若々しく美しい彰子は、遥子の大切な伯母であったが、激しい不倫の恋の結果、エイズに感染していた。夫に詫び、自分を責める彰子を、遥子と亮(りょう)は支え続ける。やがて訪れる死よりも、いま生きている命の瞬間の輝きを信じようとする、切ない希望。生きることは愛することと宣言する、感動の長編小説。<上下巻>

愛死(上)
講談社文庫
愛する人がエイズを発症したとき、恋人は、家族は、いかに行動するのか? 共に闘い心により添って今を生きる命の手応えを描く感動の物語ーーパキスタンの旅で、遥子は、物静かな美青年・亮(りょう)と知り合った。恋人の遺骨を埋めに来た、という。帰国したその遥子を頼って、舞が家出して来た。薬害エイズに苦しむ若者・祐二を愛する舞を、家族の偏見が追いつめていた。懸命に舞を励ます遥子を、新しい衝撃が襲った。母親代わりのやさしい伯母の、失踪であった。<上下巻>

さまざまな旅
講談社文庫
名うての本読みにして、大のスペイン狂の著者が、忌憚なく綴る知られざる日常生活のあれこれ。神田神保町古書店街の散策、好きな作家と作品評、スペイン流の食べる楽しみ生きる楽しみ、そして西部劇讃歌から古い映画の話まで縦横無尽に語る。人気作家の本音と創作の裏側が覗ける、はじめてのエッセイ集。

ライン
講談社文庫
“KAHORU”に恋すると殺される!
1本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。深夜のパソコン通信に嵌(は)まる小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い……。オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。(「パソコン通信殺人事件」改題)

「万葉集」を旅しよう
講談社文庫
万葉集の4500余首の歌には、同じ風土に生き続ける日本人の心が息づいている。そこには、脈打つ生命の響きがある。のびやかに麗しく、切なく悲しい、いつの世も変わらぬ生きざまがある。心に残る歌に誘われ、飛鳥へ、大和へ、筑紫へ、越中へ、東国へ、西国へ……。日本人の心に出会う旅に出てみよう。古典の旅シリーズ『万葉集』改題作品。万葉の舞台を巡り、時空を越えて、日本人の魂を訪ねる!
万葉の舞台を巡り日本人の魂を発見。
万葉集の4500余首の歌には、同じ風土に生き続ける日本人の心が息づいている。そこには、脈打つ生命の響きがある。のびやかに麗しく、切なく悲しい、いつの世も変わらぬ生きざまがある。心に残る歌に誘われ、大和へ、東国へ、西国へ……。日本人の心に出会う旅に出てみよう。古典の旅シリーズ『万葉集』改題

女性刑事
講談社文庫
次々と発見される惨殺死体。だが、犯人と目された男はすでに死んでいた。事件を追う刑事サンディの前に現れた新たな容疑者は脳外科医のニコラス。いつしか彼に魅かれていくサンディ。果たして彼は真犯人なのか!?行き詰まる捜査と女心に悩むサンディに迫る魔手……。そして恐るべき事実と意外な真相が!

緋色の囁き
講談社文庫
魔女、魔女、魔女。名門女学校の恐怖。
「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま1人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。創立者の血をひく転校生冴子は心の奥底から湧き起こってくる“囁き”に自分が殺人鬼ではないかと恐怖におののく。「囁き」シリーズ登場!!

俺は男としてかっこええ事においての偉人だ。
講談社文庫
「この本は、俺にとって特別な本です。どういうふうに特別な本かと言うたら、この本は、俺が20歳の時から現在までの11年間ずっとつづけてきたトーク・ソロという名のパフォーマンスを本にしたものだからです。」三代目魚武濱田成夫の熱狂トーク・ソロ。自伝の続きはコレで読め。心をゆさぶる言葉の礫(つぶて)が降り注ぐ!

日本大使館の犯罪
講談社文庫
ペルー大使公邸事件を解く鍵が、ここにある! ーー館員の著作を検閲し、国会議員の接待に明け暮れ、他国の日本語教育番組に干渉し、「憲法改正のためのクーデター」に言及する大使もいる。国民の大切な税金をムダ使いする、知られざる大使館の行状とは? 危機管理や外交を忘れて迷走する、大使館の呆れた実態を告発する! 迷走する大使館の実態。こんな外交官に日本を任せられるか!

ドラキュラ公
講談社文庫
人気女流が挑む吸血鬼伝説の謎!
何10万もの人間を生きたまま串刺しにしたとされるワラキア公ヴラド。その残忍さゆえに小説「吸血鬼ドラキュラ」のモデルとなった男の真実の貎とは。強大なオスマン・トルコ帝国を相手に孤独な戦いを挑み、過酷な時代を疾風の如く駆け抜けたもうひとりの“織田信長”の実像を人気の女性作家が描く異色長編。