創文社オンデマンド叢書作品一覧

砂時計と寝言 串田孫一随想集
創文社オンデマンド叢書
詩集、人生論、哲学書、画集、小説、翻訳など多方面で活躍した著者の随想集。日常の風景をやさしい言葉で掬い上げた、心を癒やす珠玉のエッセイ集。
【目次】
絵葉書
砂時計と寝言
画帳
骨
太陽
本の着物
夜の歌
思い出の散歩道
セルの着物
消防自動車
雪割草
マント
東京港
雨の雫
白頭翁
田植
風鈴
蚊帳
雲の思い出
荒小屋
野分
巣立つ日
金蘭銀蘭
ふだん着
変なもの
猫と子供
新しい疼痛
雀
土曜日の午後
熱帯魚のおしゃれ
柴田君の妹と四郎さん
山百合
珈琲
庭の夕食
天に近い住い
あとがき

雲の憩う丘 串田孫一随想集
創文社オンデマンド叢書
人生論や哲学のみならず、山岳文学、画集、小説、翻訳など多岐にわたるジャンルで活躍した著者の、エッセイ集。
山と旅の随想27編を収録。わかりやすく、明瞭な表現で、人間と自然との関係を綴る。深遠な知が豊饒な世界を描く。
【目次】
雲の憩う丘
苹果の木
翳る麓
白い家
北の湖
朝の驟雨
雲と夕陽
海辺の断草
流れる時
晩夏の丘
朱色の山
芒
稲刈の頃
甃
夕映え
冬の訪れ
夜更け
冬の光
雑木林にて
古い手袋
霙の降る林
枯野の朝
街の雪
家何在
雲雀
貝殻草
六つの小篇
あとがき

回帰
創文社オンデマンド叢書
人生論や哲学のみならず、山岳文学、画集、小説、翻訳など多岐にわたるジャンルで活躍した著者のエッセイ集。
この著者の心の内側では、いつも自然は生き生きと呼吸し、ゆたかに、そして無限に拡がる。本書は、四季折りおりの草木・鳥虫・天体・気象など著者の自然への鋭い観察と清洌な詩心が織りなす掌篇45。
【目次】
1 蒲公英
2 小鳥が運ぶ春
3 散りはじめた梅
4 可憐な緑の歌
5 春の喜劇
6 菫の束
7 感謝の歌
8 爽やかな祈り
9 藤花の宴
10 松の虫の鳴く丘
11 夜明けの露
12 無言の挽歌
13 言葉のない夜
14 花咲く枝の下
15 可憐な羞恥
16 深い森での夢
17 無色の美
18 谷間の聖歌
19 不作法を咎める声
20 馬の鈴草の生えた道
21 貝に託す想い
22 南の風の吹く港
23 山百合の花粉
24 真夏の夜
25 交叉する生命
26 幻想に酔う
27 忘却の晩夏
28 悲痛な叫び
29 憂いの美
30 永劫の風
31 朱色の糸
32 秋の散歩道
33 月光の曲
34 赤蜻蛉
35 空の鰯の群
36 雨あがりの朝
37 一枚の落葉
38 虫の声細る
39 後庭秋色
40 海を撫でる光
41 峠の道
42 冬の夜風
43 冬に埋まる村
44 枯野
45 欅の夢

愛の彷徨(フォルミカ選書)
創文社オンデマンド叢書
人生論や哲学のみならず、山岳文学、画集、小説、翻訳など多岐にわたるジャンルで活躍した著者の、エッセイ集。思想家モンテーニュにならい、深い思索をゆたかな言葉でつづる。
【目次より】
愛の彷徨
期待に伴う怖れ
花束と蝶の夢
色彩られる雲
緑の独房
花の検索
舊い山脈
雲の中の天使
孤独の限界
高原の小鳥
星と雲と蛍
リラと蝶
ある満足な姿
森に沈む太陽
小さい贈物
夜の海
さなぎ
虫の音
山羊と笛
哀しい睦じさ
噴火獣
エデンの森
手帖からの断想
日記からの断想
あとがき

歴史する心
創文社オンデマンド叢書
西洋史の碩学による、歴史を学ぶということはどういうことか、歴史学の面白さ、歴史学の方法や現代社会についての随想をまとめた書。
【目次』
歴史する心
現代における歴史する心
ヨーロッパ中世の経済
都市生活の精神的基盤
社会経済史研究の新動向
歴史学を学ぶ人へ
古典と現代
タキトゥスの『ゲルマーニア』
アンリ・ピレンヌの魅力
ハインリッヒ・ダンネンバウアー
三浦新七先生の文化史研究
実学の尊さ
私の歩んだ道
私の歩んだ道
私の卒論
悲しき思い出
ふるさとの山河
室生寺の思い出
現代のチグハグ
人は一代
スペシャリスト論争
良識と勇気
頑固と長寿
現代のチグハグ
自然と文化
紙つぶて
ユーモア
近代化と伝統
職業冥加
思いちがい
たたき大工
ハヤ釣り
不毛の民主主義
点と線
里芋礼賛
同時通訳
南と北
天災と国民性
村と町
ヨーロッパぼけ
松茸狩り
読書の秋
ウルトラC
石に寄せて
文体
落葉
気力
話し合い
自然美
不思議な傾向
分化と総合
ご苦労さま
あとがき

ヨーロッパ文化発展の経済的社会的基礎(名著翻訳叢書) カエサルからカール大帝にいたる時代の
創文社オンデマンド叢書
ヨーロッパにおける発展の背景を、ローマ人とゲルマン人による影響、商工業、経済、教会、都市などの各側面にわたり検証する。
【目次より】
凡例
第一巻
初版への序言
第二版への序言
第一章 時代思潮の変遷と文化史諸学説の成立
第二章 いわゆる上代(カエサルおよびタキトゥス)
第三章 民族移動期におけるローマ人とゲルマン人
第四章 五および六世紀におけるゲルマン人の土地占拠
第五章 ローマ末期および中世初期における土地配分と農業
第二巻
初版への序言
第二版への序言
第一章 政治的構造
第二章 社会の新形成
第三章 教会
第四章 レーン制の成立
第五章 都市制度の発展
第六章 商工業
一 工業
二 交通と商業
第七章 貨幣制度と貨幣経済
一 貨幣制度
二 貨幣経済
〔第二巻の〕総括
訳者あとがき
アルフォンス・ドプシュ著作目録
原語索引

古ゲルマンの社会状態(歴史学叢書)
創文社オンデマンド叢書
5世紀頃から、フン人と西ゴート人の圧迫から、ゲルマン人は南下して、ヨーロッパ各地への大規模な移動をし、ローマ帝国内に到達した。この大移動が中世という時代の基盤になる。古ゲルマンとは、大移動前のゲルマン人で、本書は彼らがどのような社会生活を営んでいたかを探求する。
【目次』
凡例
古ゲルマンの社会状態
本文
原註
解説 ハインリッヒ・ダンネンバウアーについて
訳者あとがき

序説・中世初期の自由と国家 国王自由人学説とその問題点
創文社オンデマンド叢書
王権に隷属する王国自由人が中世の社会構造を作ったとする、大戦後ドイツの新学説の全容と問題点を包括的に検討し、学界を先導した書。
【目次】
はじめに
主要文献略語表
第一章 概括的序論
第一節 国王自由人の国制史的位置
第二節 国王自由人学説の学説史的意義
第二章 ゲルマン時代における豪族支配体制とタキトゥスの自由人
第一節 問題の提起
第二節 タキトゥスの自由人における自由の根拠
第三節 タキトゥスの自由人の社会的存在形態
第三章 諸部族の形成と豪族支配体制・部族太公制・軍隊王権
第一節 序論──諸部族の形成
第二節 部族太公制と豪族支配体制
第三節 軍隊王権
第四章 諸部族法典の人命金秩序──完全自由人と国王自由人
第一節 問題の所在──マイヤー説の形成過程
第二節 『レークス・サリカ』の人命金秩序と国王自由人
第三節 諸部族法典の人命金秩序と完全自由人
第五章 メーロヴィンガーの軍制──「ロマーヌス」・「レウデス」をめぐる問題
第一節 問題の所在──ダンネンバウアーにおけるメーロヴィンガーの軍隊
第二節 「ロマーヌス」をめぐる問題
第三節 「レウデス」をめぐる問題
第六章 国王自由人の組織──国王自由人とフンデルトシャフト・王領地と国家領
第一節 フンタリとツェンテナ
第二節 王領地と国家領
第七章 国王自由人・グラーフシャフト・豪族支配領域
第一節 序論──問題の限定
第二節 国王自由人とグラーフシャフ
第三節 ツェンテナとグラーフシャフト
第四節 グラーフシャフト・国王支配の諸類型
第八章 国王自由人の概念とその歴史的展望
第一節 国王自由人の概念
第二節 歴史的展望
あとがき

生きる環境の模索 苦悩する知
創文社オンデマンド叢書
生命倫理、環境倫理などの諸問題に目を据えながら、さらに〈真に人間として生きることはいかなることであろうか〉という私たちにとって永遠の究極的な問題に迫る。現在、世界的に見れば、飢えと戦乱に苦しむ地域もあるのに、日本では、物質的な豊かさに溢れ、経済的効率性に社会が支配されている。その中に見失われた人間性の取り戻しこそ、いま、何よりも必要なことである。内面的な豊かさとしての生の充実を求めて、改めて、自己自身に対して、意識を深く向けなおすべき時であろう。
【目次より】
序章 苦悩する知 生きる環境を考える
A 生命を考える
一章 実存としてのいのち メタフュジックスからメタバイオロジーへ
二章 生命と倫理 技術化された時代における問題点
三章 実存思想と生命倫理
四章 生命倫理という問題
五章 生命倫理と倫理学
B 環境を考える
六章 環境倫理学の可能性
七章 環境問題の背景と将来
八章 失われた感性 実存的人間学からの一考察
終章 悲劇とは何か 有限存在の事実性
注
あとがき
参考文献

十七世紀の思想的風土(名著翻訳叢書)
創文社オンデマンド叢書
多彩で独創的な偉業が奇蹟のように噴出した天才の世紀17世紀の思想的風土を文学や哲学を中心に浮彫りにした名著。
【目次より】
まえがき
目次
第一章 スコラ学の廃棄
一 十七世紀における「真理」と「説明」
二 二三の抗議
三 聖トマス・アクィナスとガリレオ
第二章 ベイコンと自然復興
一 二重の真理
二 「禁断」の知識
第三章 サー・トマス・ブラウン
一 『形而上派』
二 ベイコン学派
第四章 聖書の解釈について
一 ブラウン
二 寓意主義者
三 ブラウン(結び)
第五章 真理の哲学的探究
一 デカルトの「方法」と『省察』
二 詩とデカルト精神
第六章 真理の哲学的探究(承前) トマス・ホッブズ
一 「物体」
二 「霊魂」論
三 意志
第七章 合理主義神学
チャーベリのハーバート卿
第八章 合理主義神学(承前) ケムブリッジ・プラトン主義者たち
一 主のともし火
二 ジョン・スミスの「説教集」
三 プラトン主義者の形而上学
(一) レイフ・カドワース
(二) ヘンリー・モア
第九章 ジョウゼフ・グランヴィル
一 『独断の空しさ』
二 『サドカイ主義打倒論』
第十章 科学的時代における英雄詩
一 思想の風土
(一) トマス・スプラットの『英国学士院の歴史』
(二) ホッブズとドライデンの想像力および判断力についての説
二 ミルトン
(一) 英雄詩
(二) ミルトンの主題選択
(三) ミルトンと「人間の堕罪」
(四) 『失楽園』における知恵の木
第十一章 ジョン・ロック
一 総論
二 ロックの認識論
A われわれ自身の存在
B 神の存在
(i) 論拠
(ii) 啓示と理佳
C 他のものの存在
ロックと詩
第十二章 追記 ワーズワースとロックの伝統について
訳者あとがき

キルケゴール 主体性の真理
創文社オンデマンド叢書
本書は、生きている自分自身の内実を取り戻す手がかりを、キルケゴールによる主体性の真理の追究に求める問題作である。
【目次より】
緒言 キルケゴールが追求したことを跡づけるために
第一部 問い 自己自身を明らかにするために
第一章 発端の問い 『ヨハンネス・クリマクス』草稿
第二章 反復の可能性
第三章 真理の問い 『哲学的断片』の場合
第四章 ヤスパースのキルケゴール理解
第五章 ヨハンネス・クリマクスの総決算
一 『哲学的断片に対する完結的非学問的あとがき』へ
二 主体になること
三 実存すること
四 問いの行方
第二部 救い 真理存在になるために
第一章 キリスト教の場合への移行 ヨハンネス・クリマクスからアンチ‐クリマクスへ
第二章 罪の不安 『不安の概念』
第三章 罪の現実
第四章 罪の赦し 問いの答え
一 招き イエスの悲劇
二 真理に対する躓き
三 真理とは?
結語 キルケゴールが行き着いたところを受け止めて
注
あとがき

老子傳説の研究(東洋学叢書)
創文社オンデマンド叢書
老子思想の宗教的展開を道徳経の注解と老子伝承との両面から考察し、中国文化の基層をなす道教思想の形成に光を当てた意欲作。
【目次より】
再版に当って
緒言
凡例
前篇 老子河上公注の研究
序章 先人の研究と私見
第一章 老子河上公注の二側面
序
第一節 道家の養生説
第二節 道家思想と河上公注
第三節 道家的養生と道教的養生
第二章 河上公注の特殊相
序
第一節 六章注と五蔵神説
第二節 五十九章注と『國身同也』説
第三節 治國・治身並記の注解
第三章 河上公注の成立
序
第一節 六朝隋唐初の資料から見た河上公注
第二節 現行本の成立
第三節 原本河上公注
結語
第四章 河上公説話の形成
序
第一節 河上公説話の構成
第二節 道教の不敬王者論
第三節 河上公説話と不敬王者論
余論
第五章 老子節解考
序
第一節 流伝の状況
第二節 節解の佚文
第三節 節解の思想
第四節 節解の成立
第五節 節解と河上公注
結語
附 老子内解考
第六章 老子想爾注考
序
第一節 想爾注と想爾戒
第二節 世間偽伎の意義
第三節 想爾注と河上公注
後篇 老君伝の研究
序章 展望と論点
第一章 老子神化の発祥
序
第一節 邊韶の老子銘
第二節 王阜の聖母碑
第三節 老子変化経
第四節 老子神化の諸相
第二章 歴代化現説考
第三章 老君伝とその年代
第四章 函関における老君と尹喜 太上混元真録を中心として
序
第一節 去周入関の物語
第二節 道徳経及び節解伝授の物語
第三節 西昇経と老君昇天の物語
結語
第五章 青羊肆説話の検討
第六章 化胡説話の諸相
序
第一節 〓賓王教化の物語
第二節 于〓國説法の物語
第三節 化胡説話の推移
結語
あとがき

身体(叢書身体の思想) 東洋的身心論の試み
創文社オンデマンド叢書
“心”と“身体”―デカルト以来の近代西洋哲学が幾度となく究明を試みたその問題は、東洋思想の照明を受けつつ、今日最もヴィヴィッドな課題として我々の前にあらわれている。哲学者であり、ユング心理学や「気」の研究の先頭走者でもある著者は、現象学、生理心理学との通路を縦横に結びつつ、東洋的「心身一如」論の現代的意義を浮かび上がらせる。
【目次より】
序説 研究の目的と問題の概観
第一章 近代日本哲学の身体観
一 和辻哲郎の身体観をめぐって
二 西田幾多郎の身体観をめぐって
三 東洋思想研究の態度と方法
第二章 修行と身体
一 修行とは何か
二 芸道論
三 道元
四 空海
第三章 東洋的身心論の現代的意義
一 現代の哲学的身心論とその問題点
1 ペルグソンの運動的図式
2 メルロ=ボンティの身体的図式
3 情動の問題
二 身心関係の二重構造
1 表層的構造と基底的構造
2 身心関係の日常的理解の逆転
三 東洋的瞑想の領域
1 心理療法と修行の比較考察
2 形而上学と身心論
あとがき

中国の祭祀と文学(東洋学叢書)
創文社オンデマンド叢書
大学の教養課程の学生に向け、中国の古代文学「詩経」と「楚辞」を概説したテキスト。古代が呪術と祭祀の時代であったこと、古代文学はその祭祀の中から生まれたということを具体的に考証する。
【目次より】
序論
祭祀と神話 神話の歴史化 祭祀・神話と古代文化
第一章 崑崙とその下の水界
崑崙下の水界 始源の時間 崑崙・水界と古代的死生観 大洪水による天地の一新 崑崙・水界の宗教性
第二章 古代人の宇宙観 鄒衍の大九州説をめぐって
鄒衍の大九州説 崑崙と大九州説 九州立體配置説 九州説と八州説 四州説と五州説 二州説と三州説 中央の「一」の絶対性 神話から地誌へ 五服、九州説
第三章 死と再生
祭祀の時期 祭祀の場所 祭祀の狂態 祭祀の理念
第四章 動物神崇拝
古代の祭祀と動物 動物神と崑崙・水界 動物神と古代的死生観
第五章 鬼神信仰
鬼神の憑依 黄帝と蚩尤の戦 〓と河伯の争い 方相氏と諸鬼 神婚儀禮の神話
第六章 詩経における神婚儀禮
豊作豫祝祭における神婚儀禮 桑樹下での神婚儀禮 神婚儀禮の意味 動物神による結婚儀禮
第七章 神婚儀禮説話の展開
神婚儀禮説話の成立 殷の湯王と伊尹をめぐる説話 鄭の文公と燕姑をめぐる説話 倫理説話 屈原をめぐる説話
第八章 祭祀的人間の在り方 結びに代えて
祭祀の場での在り方 日常生活での在り方 老莊的人間像との近似的
第Il部 祭祀から文學ヘ
序論
第一章 神婚儀禮説話から物語へ
神女と結婚する物語 動物と結婚する物語 幽鬼と結婚する物語 餘論
第二章 神婚物語の変容 中國恋愛文學史素描の試み
唐代の、幽鬼・動物との結婚譚 宋以降の、幽鬼・動物との結婚譚 神女と若者との恋愛譚(一) 神女と若者との恋愛譚(二) 人間同士の恋愛譚の発展
第三章 西遊記の成立
神話的モチーフ 宗教的意味 佛教的モチーフ 民間の猿の信仰と寺院のそれとの習合 取経の旅のモチーフ 原西遊記から西遊記へ 西遊記の文學性
結び
附論一 神話・祭祀と老荘
『老子』と神話 『老子』と祭祀
神話・祭祀の論理化 神話・祭祀の内面化 齋と坐忘
附論二 神仙道化劇の成立
神仙道化劇中の慶壽劇 慶壽劇の前身 金以前の慶壽劇の発展段階 「金安壽」劇中の舞曲 度脱劇に残る慶壽劇の痕跡 度脱劇と全眞数 元雑劇と近世道教 度脱劇の庶民性 佛教的な度脱劇 度脱劇の衰微
図版説明
あとがき

自由・公正・市場 経済思想史論考
創文社オンデマンド叢書
ヨーロッパの伝統的な自由思想を踏まえ、市場競争を前提に公正さと効率を実現しうる資本主義の可能性を分析する。
【目次より】
第1部 自由と公正および市場システム
I 自由主義の伝統とその再建
II ハイエクとネオ・リベラリズム
III シカゴ学派の自由主義
IV 自由主義と市場システム
V 自由な社会とその哲学 ハイエクの社会理論について
VI 自由主義
VII 自由と平等 ロールズ正義理論の一考察
VIII ロールズ正義理論再考 基礎構造と正義の二原理について
IX 福祉と公正 福祉国家と分配についての省察
第2部 シュムペーターの歴史的経済学をめぐる諸問題
I シュムペーターの体系と方法
II シュムペーターと資本主義の将来
III シュムペーターの未来学について
第3部 現代経済学批判
I 経済学における危機と革命
II 革命の意義と現代経済学
付論
あとがき
初出一覧

フランス革命史研究 史学史的研究
創文社オンデマンド叢書
人類史上最大の政治革命であるフランス革命を、ミシュレ、トックヴィルなどの歴史家がどのように捕らえたかを踏まえ、徹底的に解明する。
【目次より】
復刻版の序文
まえがき 一西洋史研究者としての反省
序章 フランス革命研究史の意義と方法
一 序言
二 意義 フランス史学と革命史学
三 対象と方法
第一章 革命およびナポレオン時代 初期の革命史家たち
一 革命の反歴史性
二 ナポレオンと歴史
三 初期の革命史
第二章 王政復古時代 政治論争と革命史
一 「歴史の洪水」
二 ロマンティスム
三 王政復古の性格
四 政治闘争
五 歴史論争
六 二つの革命史 チエールとミニエ
第三章 七月王政時代(上) 歴史学の組織と共和主義運動
一 七月王政の性格
二 歴史研究の組織
三 共和主義者とフランス革命
第四章 七月王政時代(下) ミシュレ史学
一 人間ミシュレ
二 少年時代
三 準備研究時代
四 エコール・ノルマルの教授時代
五 コレージュ・ド・フランス教授時代と晩年
六 「フランス革命史」
補説 ラマルチーヌとルイ・ブラン
第五章 第二帝政時代 批判的研究とトックヴィル
一 歴史の「批判的考察」
二 トックヴィルと二月革命
三 「アンシャン・レジームと革命」
四 キネーと「フランス革命」
第六章 第三共和政時代 とくにその成立期
一 第三共和政の成立
二 テーヌとフランス革命
三 革命百年記念をむかえて
第七章 展望 オーラール、ジョレス、マチエ
まえがき
一 オーラール
二 ジョレス
三 マチエ
附録
一 オーギュスタン・チエリー
二 フランソワ・ギゾー
参考文献

旧約聖書における知恵と解釈
創文社オンデマンド叢書
旧約聖書の「知恵と黙示」に焦点を当て、「ダニエル書」と「コーヘレト」を対象として研究する。解釈の実践的要請上、「創世記」、「サムエル記」等からもテクストを取り上げ、解釈を展開。
ポール・リクールの解釈学的方法を基礎にすえ、「予言」から「黙示」を見る立場を排して「知恵」から「黙示」を見る立場を提示、聖書解釈に新たな局面を展開する。従来の通時的・文献分析的方法に共時的・構造分析的方法を対峙させた前著『旧約聖書の予言と知恵』の方法論をいっそう透徹させた画期的労作。
【目次より】
まえがき
目次
第一部
一 ヨナ書の問題 予言と知恵
二 旧約聖書における「霊」
三 釈義の方法論
四 知恵と知恵文学の概念
五 ダニエル書解釈への素描 七章を中心に
六 ダニエル書の解釈
七 知恵と黙示について
一 知恵について
I 予言と知恵の構造的相違
II 逆啓示型(ペレ型)
二 黙示に関して
I 解釈の対象と歴史についての誤解
II 黙示文学の機能
八 ダニエル書とコーヘレトの解釈 「時空における秩序づけと混沌」
I コーヘレトの時間
II ダニエル書の時間
III コーヘレトの言語学的特徴から
第二部
一 アブラハムとイサクの物語 文学と歴史
二 正義と憐れみ サムエル記下二一章
三 コーヘレト(伝道の書)の世界
あとがき
参考書略号

ライプニッツ 科学の世界と自我中心の世界
創文社オンデマンド叢書
17~18世紀に活躍したドイツの哲学者にして万能の人ライプニッツの思想の全体像と核心に迫る。
【目次】
序 務台理作
はしがき
引用略号
序論
第一章 普遍数学的世界の基礎構造
第二章 個体概念の含蓄
第三章 数学的合理主義の位置
第四章 形而上学の基盤
第五章 主人公ひとりの人間観
第六章 科学的な 1/無限 と宗教的な 1/無限
第七章 科学の論理と宗教の論理
第八章 研究方法に関する反省
第九章 ライプニッツと私たち
後記
使用文献

日本の美の論理
創文社オンデマンド叢書
目次
第一章 日本の仏像
第二章 観世音像
一 法隆寺「百済観音」
二 大御堂、乾漆十一面観音
三 法華寺十一面観音
第三章 中宮寺本尊は弥勒菩薩か
第四章 京都にて管見したる日本彫刻史の一面
第五章 不動明王
一 不動明王の視覚構造
二 三大不動明王像
第六章 日本の美の諸相
第七章 日本画の論理
第八章 禅の絵画とは何か 国師の風貌
第九章 壁画論 襖絵
第十章 疏密二体
第十一章 害の論理

絵画の論理
創文社オンデマンド叢書
美術の根源にある「視覚」にはどのような意味があるのかを徹底的に追究する。
序に代えて「哲学研究」の恩を思う
目次
第一章 絵画の空間構造
一 東西の絵画における空間構造の比較
二 東亜山水画の空間構造
第二章 形はなぜあるか
第三章 結合点目の寄り合う場所
第四章 聴覚の論理
第五章 暗はなぜ画かれたか
第六章 影響の論理
第七章 禅は美術に影響したか
第八章 フラ・アンジエリイコの事蹟が語るもの
第九章 自然の背後