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アメリカの民主政治(下)
アメリカノミンシュセイジ
- 著: DE・アレクシス・トクヴィル ,
- 訳: 井伊 玄太郎

アメリカ民主政治の特質を明らかにした前2巻(1835年刊)に続いて5年後に著された本書で、トクヴィルは民主的社会についての思索を一段と深めた。民主主義がアメリカ人の精神文化、感情、風習、政治的社会等にどのような影響を及ぼしたかを具体例をあげて分析、考究し、さらにアメリカを超えて、民主的な中央集権国家における独裁の危険性にまで言及した。デモクラシーの本質と限界を初めて説いた名著、待望の本邦初刊完訳なる。
目次
1 アメリカ連邦で民主主義が知的運動に及ぼす影響
1.アメリカ人の哲学的方法について
2.民主的諸民族における信仰の主要な諸源泉について
3.アメリカ人がその祖先であるイギリス人より以上に一般的理念への素質と好みとをあらわしている理由
4.アメリカ人がフランス人と同様に政治的なことがらについては一般的理念に熱中している理由
5.アメリカ連邦では宗教は、どのようにして民主的本能を利用することができるのであろうか
6.アメリカ連邦におけるカトリック教の進歩について
7.民主主義的民族の精神を汎神論に偏向させるものについて
8.平等はどうしてアメリカ人に、人間が限りなく完全なものになりうるという理念を暗示するのであろうか
9.アメリカ人の例によっては、民主的民族が科学、文学、芸術への素質と趣味とをもつことができないとは証明されないが、その理由は何か
10.アメリカ人が科学の理論についてよりも、その実用について一層強い関心をもっている理由
11.アメリカ人はどのような精神で技術を研究しているのであろうか
12.アメリカが同じ時代に、非常に小さな記念碑と非常に大きな記念碑とを建設する理由
13.民主主義時代の文学的特徴
14.文学的産業について
15.民主的社会では何故にギリシャ的並びにラテン的文学の研究が有用なのであろうか
16.アメリカ的民主主義はどのようにして英語を修正しているのであろうか
17.民主的国民における詩の幾らかの源泉について
18.アメリカの作家と雄弁家とは何故にしばしば誇張的であるのであろうか
19.民主的民族の演劇についての若干の考察
20.民主主義時代の歴史家たちに特有な若干の諸傾向について
21.アメリカ連邦での議政壇上の雄弁について
2 アメリカ人の感情への民主主義の影響
1.民主的民族は何故に自由に対してよりも平等に対して、より一層強烈なそしてより一層持続的な愛情をあらわすのであろうか
2.民主国における個人主義について
3.個人主義はどういうわけで民主
書誌情報
紙版
発売日
1987年04月28日
ISBN
9784061587809
判型
A6
価格
定価:1,925円(本体1,750円)
通巻番号
780
ページ数
613ページ
シリーズ
講談社学術文庫