日本の禍機

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日本の禍機

ニホンノカキ

講談社学術文庫

世界に孤立して国運を誤るなかれ──日露戦争後の祖国日本の動きを憂え、遠くアメリカからエール大学教授・朝河貫一が訴えかける。歴史学者としての明解な分析に立って、祖国への熱い思いが格調高く述べられ、読む者の心に迫る。彼の忠告も空しく、軍国主義への道をつき進んだ日本は、戦争、敗戦へと不幸な歴史を辿った。日米の迫間(はざま)で、日本への批判と進言を続けた朝河。彼の予見の確かさと祖国愛には、今もなお学ぶべきものが多い。


Ⓒ講談社

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目次

●前篇 日本に関する世情の変遷
 日本に対する世評の変化
 満州における日本に対する世の疑惑の由来
 反動説──感情的反対者──利害的反対者
 東洋における世界の要求
 一八九九年以前
 一八九九年以後
 日露戦争以後
●後篇 日本国運の危機
・第1章 戦後の日本国民多数の態度に危険の分子あることを論ず
  国権説は機に後れたり
  国勢は劇変して国民の態度はこれに副わず
  国民の危険なる態度、国運の危機
・第2章 日本と米国との関係に危険の分子少なからざることを論ず
  米国人の日本に関する感情の変遷
  日本人の米国に関する思想の浅薄
  日、清、米の重大なる関係
  米国と新外交、清国の信頼
  米国人民の東洋に関する輿論
  米国為政者の東洋に関する思想 ローズヴェルト氏、タフト氏
  結論 日本国民の愛国心

書誌情報

紙版

発売日

1987年04月06日

ISBN

9784061587847

判型

A6

価格

定価:1,100円(本体1,000円)

通巻番号

784

ページ数

254ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2020年07月03日

JDCN

06A0000000000003642O

著者紹介

著: 朝河 貫一(アサカワ カンイチ)

1873年、福島県生まれ。安積中学校、東京専門学校(のちの早稲田大学)を、いずれも主席で卒業。23歳で渡米してエール大学などで学ぶ。比較法制史専攻。エール大学教授。主に米国で活躍したが、日露戦争から第二次世界大戦に至る時代に、日本外交への痛烈な批判と忠告を行った。1948年、米国バーモント州にて死去。著書に『入来文書』、『日露衝突』などがある。

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