項羽と劉邦の時代 秦漢帝国興亡史

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項羽と劉邦の時代 秦漢帝国興亡史

コウウトリュウホウノジダイ シンカンテイコクコウボウシ

講談社選書メチエ

鴻門の会、四面楚歌――
『史記』の虚実を読み解く

「秦を滅ぼすものは必ずや楚ならん」――。中国を最初に統一した秦帝国は、なぜ短期間で滅んだのか。なぜ農民出身の劉邦が項羽に勝利したのか。秦と楚、2つのシステムという観点から「鴻門(こうもん)の会」「四面楚歌」に代表される『史記』史観をとらえ直し、漢王朝成立までのドラマを描き出す。

【目次】

はじめに もう一つの項羽と劉邦
     竹簡や木簡が語ること/秦と楚の社会システム
序 章  始皇帝と秦の統一
     始皇帝陵と兵馬俑/秦国の興起/秦の富国強兵──商鞅の変法/法制と軍事編成/統一の理念/なぜ短期間で滅んだのか
第一章  南方の大国・楚
     楚文化のイメージ/懐王の時代/長江流域の統合──鄂君啓節/楚の社会と習俗──包山楚簡/楚都の陥落/東方の楚国へ
第二章  秦帝国の地方社会
     秦代の郡県制/地方行政と労役/沛県の官府と社会/劉邦と周辺の人びと/王族たちの怨み/東方社会の人びと/項梁と櫟陽の獄掾
第三章  陳渉・呉広の叛乱──楚国の復興
     二世皇帝と扶蘇/辺境への徴発/秦の制度と戍卒/扶蘇と項燕を称す/陳王となる/楚国の復興をめざして/陳王の死
第四章  項羽と劉邦の蜂起──楚のもとで
     秦と東方の異なる原理/始皇帝の巡行と江南社会/項梁・項羽の蜂起/楚の国家体制/沛県の蜂起/沛公の社会基盤/項梁の死/鉅鹿の戦い
第五章  秦帝国の滅亡──「鴻門の会」の謎
     関中に王とする約束/項羽と章邯の会盟/沛公の行軍/覇上に駐屯する/鴻門の会/樊〓の自慢話/咸陽城の焼失
第六章  西楚覇王の体制──二つの社会システム
     十八王の分封/漢中へ──分封への不満/関中の掌握/漢の社稷を立つ/義帝の死と諸侯/彭城の戦い
第七章  楚と漢の戦い──戦略と外交
     戦いに敗れて/人質からみた楚国/韓信の戦略と兵法/斉をめざす韓信/生産と軍事補給/広武山の対面/外交の知恵を学ぶ/漢覇二王城での会見
第八章  項羽の敗北──第三の男、淮陰侯韓信
     東方への進軍/垓下の戦い──四面楚歌/烏江での最期/項羽をめぐる伝え/楚王韓信の処遇/楚の体制の終わり/地域を再編する試み
終 章  漢王朝の成立──地域社会の統合
     項羽と劉邦の評価/両陣営のブレーン/長安と地方社会/功臣から劉氏の封建/高祖の死と呂后/武帝と司馬遷/東アジアのなかで
あとがき
参考文献
戦国・秦漢時代の年表
人名索引


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目次

はじめに もう一つの項羽と劉邦
     竹簡や木簡が語ること/秦と楚の社会システム
序 章  始皇帝と秦の統一
     始皇帝陵と兵馬俑/秦国の興起/秦の富国強兵──商鞅の変法/法制と軍事編成/統一の理念/なぜ短期間で滅んだのか
第一章  南方の大国・楚
     楚文化のイメージ/懐王の時代/長江流域の統合──鄂君啓節/楚の社会と習俗──包山楚簡/楚都の陥落/東方の楚国へ
第二章  秦帝国の地方社会
     秦代の郡県制/地方行政と労役/沛県の官府と社会/劉邦と周辺の人びと/王族たちの怨み/東方社会の人びと/項梁と櫟陽の獄掾
第三章  陳渉・呉広の叛乱──楚国の復興
     二世皇帝と扶蘇/辺境への徴発/秦の制度と戍卒/扶蘇と項燕を称す/陳王となる/楚国の復興をめざして/陳王の死
第四章  項羽と劉邦の蜂起──楚懐王のもとで
     秦と東方の異なる原理/始皇帝の巡行と江南社会/項梁・項羽の蜂起/楚の国家体制/沛県の蜂起/沛公の社会基盤/項梁の死/鉅鹿の戦い
第五章  秦帝国の滅亡──「鴻門の会」の謎
     関中に王とする約束/項羽と章邯の会盟/沛公の行軍/覇上に駐屯する/鴻門の会/樊〓の自慢話/咸陽城の焼失
第六章  西楚覇王の体制──二つの社会システム
     十八王の分封/漢中へ──分封への不満/関中の掌握/漢の社稷を立つ/義帝の死と諸侯/彭城の戦い
第七章  楚と漢の戦い──戦略と外交
     戦いに敗れて/人質からみた楚国/韓信の戦略と兵法/斉をめざす韓信/生産と軍事補給/広武山の対面/外交の知恵を学ぶ/漢覇二王城での会見
第八章  項羽の敗北──第三の男、淮陰侯韓信
     東方への進軍/垓下の戦い──四面楚歌/烏江での最期/項羽をめぐる伝え/楚王韓信の処遇/楚の体制の終わり/地域を再編する試み
終 章  漢王朝の成立──地域社会の統合
     項羽と劉邦の評価/両陣営のブレーン/長安と地方社会/功臣から劉氏の封建/高祖の死と呂后/武帝と司馬遷/東アジアのなかで
あとがき
参考文献
戦国・秦漢時代の年表
人名索引

書誌情報

紙版

発売日

2006年09月10日

ISBN

9784062583701

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

通巻番号

370

ページ数

260ページ

シリーズ

講談社選書メチエ

電子版

発売日

2015年07月24日

JDCN

0625837000100011000O

著者紹介

著: 藤田 勝久(フジタ カツヒサ)

1950年生まれ。京都府立大学文学部卒業。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。愛媛大学法文学部教授。専攻は、中国古代史。主著に、『中国古代国家と郡県社会』『史記戦国史料の研究』『司馬遷とその時代』『司馬遷の旅』などがある。

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