東條英機の中の仏教と神道 人はいかにして死を受け入れるのか

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東條英機の中の仏教と神道 人はいかにして死を受け入れるのか

トウジョウヒデキノナカノブッキョウトシントウヒトハイカニシテシヲウケイレルノカ

講談社+α新書

ドキュメンタリー映画「東京裁判」の映像を見ると、東條英機は満足した表情で死刑判決を受け入れていることがわかります。その顔には、清々しささえ漂っていました。死刑宣告されたのに、恐怖で青ざめるのでもなく、安らかな顔、安堵の表情を浮かべる。そんな顔を見て、「なぜここまで澄んだ顔ができるのか?」と不思議に思ったのです。一方、同じように戦勝国が敗戦国ドイツを裁いたニュルンベルク裁判の判決の様子を調べると、東京裁判の被告たちとは違っていました。粛々と死を受け入れた東京裁判の「A級戦犯」と、怒ったり嘆いたり、半狂乱になる人が続出したニュルンベルク裁判の死刑囚……。両裁判は戦勝国が敗戦国を裁くという面では同じですが、人間が死をどのように受け入れるかという面から捉えると、大きな違いがありました。


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目次

とうじょう・ゆうこ―1939年、東條英機元首相の長男・英隆の長女として、ソウルに生まれる。NPO法人「環境保全機構」理事長。1996年から大東亜戦争の戦場における遺骨収集活動を行い、愛知県幡豆郡三ヶ根山では慰霊施設を運営する。著書には『祖父東條英機「一切語るなかれ」』(文春文庫)、『大東亜戦争の真実―東條英機宣誓供述書』(WAC BUNKO)などがある。 <CR> ふくとみ・けんいち―1954年、栃木県に生まれる。自由民主党政務調査会専門委員、NPO法人「公共政策総合研究所」代表理事。1977年、東京理科大学を卒業したあと、ハイデルベルク大学、ニューポート大学大学院に留学。著書には『南十字星に抱かれて―凛として死んだBC級戦犯の「遺言」』『東條英機 天皇を守り通した男』(以上、講談社)がある。

書誌情報

紙版

発売日

2010年07月22日

ISBN

9784062726672

判型

新書

価格

定価:922円(本体838円)

通巻番号

ページ数

200ページ

シリーズ

講談社+α新書

著者紹介

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