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親鸞(上)
シンランジョウ
- 著: 五木 寛之

馬糞の辻で行われる競べ牛を見に行った幼き日の親鸞。怪牛に突き殺されそうになった彼は、浄寛と名乗る河原の聖に助けられる。それ以後、彼はツブテの弥七や法螺房弁才などの河原者たちの暮らしに惹かれていく。「わたしには『放埒の血』が流れているのか?」その畏れを秘めながら、少年は比叡山へ向かう。
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目次
人を殺す牛
鴨の河原で
放埒人の血
闇に生きる人びと
六波羅王子の館
十悪五逆の魂
幼年期との別れ
新しい旅立ち
暁闇の法会
黒面法師の影
誘う傀儡女
二上山の夕日
疑念雲のごとく
命あらんかぎり
六角堂への道
夢のなかの女
書誌情報
紙版
発売日
2011年10月14日
ISBN
9784062770606
判型
A6
価格
定価:748円(本体680円)
ページ数
368ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2012年06月29日
JDCN
0627706000100011000J
初出
本書は2010年1月に小社から刊行された単行本「親鸞」の上巻。
著者紹介
1932年福岡県生まれ。朝鮮半島より引き揚げたのち、早稲田大学露文科に学ぶ。PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、'66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、'67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、'76年『青春の門』(筑豊篇ほか)で吉川英治文学賞を受賞。'81年より一時休筆して京都の龍谷大学に学んだが、のち文壇に復帰。2002年にはそれまでの執筆活動に対して菊池寛賞を、英語版『TARIKI』が2002年度ブック・オブ・ザ・イヤースピリチュアル部門を、'04年には仏教伝道文化賞を、'09年にはNHK放送文化賞を受賞する。2010年に刊行された本書は第64回毎日出版文化賞を受賞し、ベストセラーとなった。代表作に『戒厳令の夜』、『風の王国』、『風に吹かれて』、『百寺巡礼』(日本版 全十巻)など。小説のほか、音楽、美術、歴史、仏教など多岐にわたる活動が注目されている。