古道具屋 皆塵堂

マイページに作品情報をお届け!

電子あり

古道具屋 皆塵堂

フルドウグヤカイジンドウ

講談社文庫

跡取りとされた弟の急死で、浅草の道具屋に呼び戻された太一郎。道具屋をやり直すには年を食いすぎている太一郎は、深川の古道具屋皆塵堂で修行することに。太一郎には、幽霊が見えるという人に言えない秘密があった。だが皆塵堂にあるのは、首吊りや夜逃げのあった家から持ち込んだ、いわくつきの品ばかり。見たくもない幽霊と向き合う日々が始まった。そして向島の猫屋敷で、太一郎は封印していた幼い日の記憶をよみがえらせる。


浅草阿部川町の道具屋に長男坊として生まれた太一郎は、十歳になったところで父親に跡取りから外され、弟音次郎が店を継ぐことになる。太一郎は奉公先を盥回しされ、ようやく経師屋の職人で落ち着こうとしたころ、音次郎が病死し、急遽、実家に呼び戻された。道具屋の修行をやり直すには年を食いすぎている。父親が送り込んだのは、深川の皆塵堂という古道具屋だった。
そこはいわくありの品々をかき集め並べている店だった。店主の伊平次は、年中釣り人の格好をしている呑気そうな男だ。太一郎には、人に言えぬ秘密があった。それは、モノに憑いている幽霊が見えるということ。首吊りや夜逃げのあった家から家財道具を仕入れている皆塵堂では、瑪瑙の簪に憑いている女の幽霊、蒔絵櫛に憑いた呪いなど、なにか憑いているモノばかり。
幽霊と猫が苦手の太一郎には、難行苦行の修行が始まった。幼馴染みの呑み助の棒手振り巳之助や小僧の峰吉など、仲間とともに、摩訶不思議な出来事に巻き込まれていく。
そして、向島のなぜか猫が集まる屋敷を訪れ、ぼろぼろの着物を着た女の子の幽霊を見たとき、太一郎の封印されていた幼い日の記憶がよみがえる。それは?


書誌情報

紙版

発売日

2014年03月14日

ISBN

9784062777964

判型

A6

価格

定価:748円(本体680円)

ページ数

320ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2014年06月13日

JDCN

0627779600100011000B

初出

2011年2月に小社より刊行されたもの。

著者紹介

オンライン書店一覧

ネット書店一覧

電子版取扱い書店一覧

既刊・関連作品一覧

関連シリーズ

BACK
NEXT

製品関連情報