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出雲大社の暗号
イズモタイシャノアンゴウ
- 著: 関 裕二

「大きな神殿を建てればおとなしくしている。そうしないと暴れるよ」。神話の中で語られてきた大国主神の言葉は真実だったのか?ここ30年の研究の成果から、弥生時代後期、出雲や山陰地方に無視できない勢力が存在したことが明らかになった。そして、ヤマト建国とともに出雲が没落したことも。驚くほどの巨大神殿を建てた理由は「懺悔」なのか。著者がたどりついた隠された暗号を、今、解き明かす!
あの日、出雲で何が起きていたのか!
出雲神の祟りか――誰もが確信をもって恐れるその理由は何か?
「大きな神殿を建てればおとなしくしている。そうしないと暴れるよ」。
神話の中で語られてきた大国主神の言葉は真実だったのか? ここ30年の研究の成果から、弥生時代後期、出雲や山陰地方に無視できぬ勢力が存在したことが明らかになった。そして、ヤマト建国とともに、出雲が没落したことも。出雲はヤマト、瀬戸内海勢力に嵌められたのか。驚くほどの巨大神殿を建てた理由はその「懺悔」なのか。著者がたどりついた隠された暗号を今、解き明かす!
※本書は2010年10月に小社から刊行された単行本『出雲大社の暗号』を加筆修正の上、文庫化したものです。
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目次
第一章 出雲大社の謎 大国主神はなぜ、出雲に常住するのか
大黒柱と出雲大社/本殿の大国主神は、なぜ西を向いているのか/出雲の神は西からやってくる?/出雲では、なにもかもが逆さま/出雲神は祟る、恐ろしい神/西からやってくる疫神/疫病の古代史/仏教伝来と疫神/医学の始祖となった出雲神/出雲神に天皇も敬意を払った/出雲神とよく似た草薙剣の力/祟る神と出雲大社建立の因果/出雲神に媚びた天神/他
第二章 出雲国造家の正体 加害者と被害者、二つの顔を持つ
巨大な社殿は恐怖心の反映/出雲国造家は西から東に移った?/大切に祀られていたのは熊野大社/中央の政変に巻き込まれた?/神々の流竄説はまちがっていなかったか/出雲神の祟りに怯える藤原氏/天神を裏切った天穂日命/なぜ、自家の活躍を喧伝しなかったのか/『日本書紀』に記された悲劇/くり返された「出雲いじめ」/神宝検校事件は神話とそっくり/お伽話ではない出雲神話/神話と歴史で立場が逆の出雲国造家/国譲り神話の主役だった武甕槌神/尾張氏とつながる建御雷神/出雲と東国をつなぐ前方後方墳/他
第三章 アジスキタカヒコネの秘密 錯綜する「尾張氏」の系譜
天穂日命にそっくりな神/天稚彦にもそっくりだった/アジスキタカヒコネは太陽神だった?/出雲神に祟られる出雲神?/天稚彦とアジスキタカヒコネは祟る鬼/尾張氏とつながる神/葛城と重なってくる尾張の謎/謎めく尾張氏の系譜/尾張氏は尾張国の出身なのか/尾張氏と葛城とアジスキタカヒコネ/尾張と出雲の「距離」/なぜ、『日本書紀』は尾張氏を無視し続けるのか/アジスキタカヒコネにそっくりな少彦名命/考古学の示す近江・東海の戦略/ヤマト建国前後の尾張の動き/他
第四章 出雲大社の暗号 朝廷はなぜ、出雲神の祟りを恐れ続けたのか
身逃の神事の謎/主役がなぜ、身を隠すのか/紀伊とつながっている仲哀天皇/仲哀天皇と出雲国造家の奇妙な接点/「尾張」は二つに分裂していた?/長髄彦の杳としてつかめない素性/神武のヤマト入りを歓迎した尾張/ヤマトタケルに通じる尾張の蹉跌/長髄彦は「尾張」だった?/長髄彦は尾張からヤマトに乗り込んだ/吉備・尾張・出雲、それぞれの思惑/他
書誌情報
紙版
発売日
2013年07月23日
ISBN
9784062815253
判型
A6変型
価格
定価:770円(本体700円)
通巻番号
ページ数
272ページ
シリーズ
講談社+α文庫
電子版
発売日
2013年09月06日
JDCN
0628152500100011000H
初出
2010年10月に小社から刊行された単行本「出雲大社の暗号」を加筆修正の上、文庫化したもの。
著者紹介
著: 関 裕二(セキ ユウジ)
1959年、千葉県柏市に生まれる。仏教美術に魅了されて奈良に通いつめ、独学で古代史研究を始める。1991年に『聖徳太子は蘇我入鹿である』(フットワーク出版、のちワニ文庫)でデビュー。以後、新たな視点から古文書を読み解き、深い洞察と大胆な推理に支えられた著作を数多く発表している。その他の著書に『百済観音と物部氏の秘密』(角川学芸出版)、『出雲大社の暗号』『東大寺の暗号』『伏見稲荷の暗号 秦氏の謎』(以上、講談社)、『百人一首に隠された藤原定家の暗号』『なぜ古代史は、悪党を英雄にすりかえたのか?』(以上、廣済堂文庫)、『遷都に秘められた古代天皇家の謎』『日本を不幸にした藤原一族の正体』(以上、 PHP文庫)、『蘇我氏の正体』『古事記の禁忌 天皇の正体』(以上、新潮文庫)、『「天皇家」誕生の謎』『伊勢神宮の暗号』(以上、講談社+α文庫)などがある。
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