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大江健三郎全小説 第8巻
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「古代から現代にいたる神話と歴史を、ひとつの夢の環にとじこめるように描く。場所は大きい森のなかの村だが、そこは国家でもあり、それを超えて小宇宙でもある。創造者であり破壊者である巨人が、あらゆる局面に立ちあっている。語り手がそれを妹に書く手紙の、語りの情熱のみをリアリティーの保障とする。僕はそういう方法的な意図からはじめたが、しかしもっと懐かしい小説になったと思う(著者・『同時代ゲーム』)
【収録作品】
M/Tと森のフシギの物語
同時代ゲーム
──森の神話
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書誌情報
紙版
発売日
2019年04月12日
ISBN
9784065090091
判型
A5
価格
定価:6,380円(本体5,800円)
ページ数
588ページ
電子版
発売日
2019年04月11日
JDCN
06A0000000000007989X
初出
「同時代ゲーム」…『同時代ゲーム』新潮社 1979年11月25日/底本は『大江健三郎全小説5』新潮社 1996年10月10日、「M/Tと森のフシギの物語」…序章~第三章「へるめす」岩波書店 1985~1986年 第5号~第8号、第四章と第五章を書き下ろしとして追加・完結/底本は『M/Tと森のフシギの物語』岩波文庫 2014年9月17日。
収録作品
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作品名初出
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作品名
同時代ゲーム
初出
「大江健三郎小説5」新潮社/1996年10月10日
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作品名
M/Tと森のフシギの物語
初出
「M/Tと森のフシギの物語」岩波文庫/2014年9月17日
著者紹介
大江健三郎(おおえけんざぶろう) 1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。